法学部 中村ゼミ 学生が刑務所参観

2017.07.11

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トピックスゼミ法学部

7月11日(火)、法学部 中村ゼミ(2年次生、3年次生)は京都刑務所を参観しました。中村ゼミでは毎年恒例の参観となっており、現地では実際に受刑者を指導している刑務官の方が講師となり、京都刑務所の沿革、組織、受刑者の概況などについて講義を受けました。その後、刑務所内の施設案内を受け、最後に学生から刑務官に対して質疑応答が行われました。

参観を終えた学生達からは、様々な感想・意見が述べられました。

学生の感想(抜粋)

「刑務所はとにかく怖いところ、閉じ込められる場所というイメージがあったが、実際に見学してみると学校や寮に近いところもあり、テレビやマンガも見られることに驚いた。」
「脱獄を防止する構造、自由度が極めて制限されている点など、やはり日常の生活とは相当に違って厳格な場所だと感じた。」
「刑務官や法務教官の仕事内容、女性もいるのか、また、採用はどのようにされるのかなど、職種について詳しく話を聞くことができ、将来の進路を考える上で参考になった。」

中村先生からのコメント

私のゼミでは、毎年恒例の行事になっています。行刑の実務をまったく知らないまま、刑法解釈上の理論的な問題だけを扱っていると、「この事案は少年でも悪質だから実刑にした方が良い」と簡単に考えがちになります。本学法学部の卒業生の中には相当数の法曹もいて、ゼミ生の中にも法曹、法務教官や刑務官を志望する学生もいます。それだけではなく、わが国には裁判員制度があるため、一般人でも刑事裁判で人を裁く可能性があります。その時に、行刑の実務を全く知らずに、刑務所に入れるのが相応しいかどうかを判断することに疑問を持ったことからこの参観が始まっています。

今回の参観では、刑務官の方から「受刑者自身の自覚と努力が最も大切だが、社会の皆さんの理解や寛容さも大事である。」という話がありました。「自分の犯した罪の代償を感じて生きている人がいること」、このことを私たち法学部生だけでも理解していれば、社会の受け入れ態度が変わってくるのではないかという感想を何人ものゼミ生が持ってくれていました。
これは、私が予想もしていなかった感想であり、とても嬉しく思いました。

犯罪は思っているよりも身近にあり、誰にでもその可能性があります。一旦過ちを犯すとその罪を償ったにも関わらず、その人をいつまでも社会が受け入れないで排除し続けると、その人は再び犯罪者となる可能性が高くなります。これでは社会全体が幸せにはなりません。そのことを理解してもらうのは簡単なことではありませんが、刑務所参観を通してこの問題を考えてくれる学生が何人もいることはとても心強いことだと思いました。

教員紹介: 中村 邦義 准教授(専門:刑法)

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