「京都の伝統文化」華道の未生流笹岡家元 笹岡隆甫さんが講義

2017.05.31

5月31日、共通教育科目「京都の伝統文化」にて華道「未生流笹岡」家元 笹岡 隆甫さんが講演されました。

生け花は四季を感じることができ、春夏秋冬それぞれの顔を魅せます。例えば、秋の紅葉をイメージした作品には緑、黄、オレンジ、赤の葉を使い、紅葉のグラデーションを表現します。花の咲くイメージがない冬の作品は“未生”(いまだうまれず)として、花が咲いている綺麗な状態だけでなく、その花がどのようにして咲いたのかという過程を大切にしなさい、というメッセージが込められているそうです。

そして、生け花とフラワーアートの違いも話されました。生け花は室町時代や江戸時代の先人たちが築いてきた美の法則があります。花を敷き詰めるフラワーアートとは違い、余白を大切に、つぼみを入れることでその花が咲いていく移ろいとして時間経過を楽しむことができるそうです。お話しされながら実際に花を生けていただき、学生たちも興味深く観賞していました。

笹岡さんは2016年伊勢志摩サミットにて、各国の首脳が集まる会議室にも花を生ける経験をされました。この経験から、2020年の東京オリンピックの際も花で何かを表現して世界に発信したいという夢も語られました。さらに、日本に住んでいる私たちが生け花をはじめとした、日本文化を自分の言葉で話すことができるようになってほしいと語られました。

【記事・写真:学生広報スタッフ 千石 里絵(経営・1年次)】

生け花を実際に披露
生け花に対する思いを語る笹岡さん
PAGE TOP