三重県いなべ市の活性化に取り組む京都産業大学生が地域に伝わる物語の紙芝居を制作、お祭りで子ども達に読み聞かせ披露

2017.05.02

三重県いなべ市藤原町 立田地区の活性化に向けて取り組む京都産業大学法学部生が、地域住民、特に子ども達に対し、地域の歴史を知り、地域に愛着を持ってもらいたいと、地区のお寺に伝わる物語を題材に紙芝居を制作。5月6日(土)に地区の祭り「遊学祭」において制作した紙芝居を披露し、子供たちに読み聞かせを行います。

三重県の最北端に位置するいなべ市は、少子高齢化が進み、人口減少、空き家増加などの問題が懸念されています。京都産業大学は、2014年にいなべ市と包括連携協定を締結して以来、法学部 耳野健二ゼミ生がいなべ市藤原町の立田地区を中心に地域活性化に向けた活動をおこなってきました。
これまで、空き家調査や地域の子どもたちとの交流イベントを実施してきましたが、3年目となる2016年度は、4月から13回立田地区を訪問して地域の歴史について住民への聞き取り調査を行い、記録として形に残るよう冊子にまとめました。
その活動の一環として、地区の明行寺(みょうぎょうじ)というお寺に伝わる寺宝、室町時代の浄土真宗の僧 蓮如上人の「玉眼の御木像」の由来を基に学生が紙芝居を作成しました。子ども達が地区の歴史を楽しく学べるように、明行寺の住職の原稿を元に学生が工夫しながら絵を描き、A2判15枚の紙芝居を制作しました。その紙芝居を5月6日に地区で行われる「遊学祭」というお祭りで学生が披露し、地区の子ども達に読み聞かせを行います。
当日はゼミ生22人が参加し、紙芝居を披露する他、祭りに参加し、手伝いも行う予定です。

リリース日:2017-05-02

第13回遊学祭 紙芝居披露

日時 2017年5月6日(土) 10時~随時
場所 明行寺(いなべ市藤原町篠立766)
参加者 京都産業大学 法学部 耳野健二教授・ゼミ生22人
内容 遊学祭、紙芝居の詳細については以下をご参照ください。

参考

三重県いなべ市

三重県の最北端に位置し、名古屋から30㎞の距離にある。自動車関連企業が立地しているが、出産・子育ての中心である20~40代が都市部に流出しており、担い手不足による地域の衰退、空き家・未利用施設の増加、高齢化や獣害被害による耕作地放棄の増加などの課題を抱えている。そのため「地域に住む人が地域に愛着をもち、生きがいを感じられる生活ができる」、「地域への来訪者が価値ある体験を通じて楽しめる」の2つの視点から、地域の抱える課題を解消すること、地域の魅力ある資源を掘り起こすことを2つの柱とし、「住み続けたい」「住みたい」「訪れたい」と思える活力ある地域の創出に取り組み、活性化を目指す「いなべグリーン・ツーリズム」に取り組んでいる。

第13回遊学祭

日時 2017年5月6日(土)10時~15時
場所 いなべ市藤原町篠立および古田地内
主催 立田地区・立田ボランティア協議会主催
立田地区の内外に地域の魅力を発信し、地域住民に自分たちが住んでいるところのすばらしさを知ってもらいたいという目的で毎年開催されているお祭り。お寺や地域の施設で陶芸体験、餅つきや大道芸や落語の披露などさまざまなイベントが行われ、参加者がスタンプラリーをしながらめぐるほか、三重県天然記念物「篠立の風穴」や明行寺の寺宝「蓮如上人の玉眼の御木像」がこの日のみ特別公開される。

紙芝居の内容「明行寺に伝わる『玉眼の御木像』」

室町時代(1450年ごろ)、村から京都に出た伊勢屋権八が浄土真宗の僧 蓮如上人のお供をして京都から近江、北陸とまわり、山科本願寺の建立に尽力した。その後、出家し敬信と名乗ったが、大阪の石山本願寺に蓮如がうつる際、高齢のために同行が叶わなかった。そこで、蓮如上人が自分の眼鏡を目に刻み込んだ自身の木像を作り敬信に授けた。その後、敬信の子孫、伊勢屋利平の時に明行寺の八世了海が譲り受け、以降明行寺の寺宝として安置されている。
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