グローバル人材育成推進事業 外部評価委員会の開催

2017年2月13日、雄飛館ラーニングコモンズにおいて、平成28年度グローバル人材育成推進事業外部評価委員会を開催しました。本事業では、本学が平成24年度に文部科学省「スーパーグローバル大学等事業 経済社会の発展を牽引するグローバル人材育成支援(GGJ)」に採択され、「グローバル社会で活躍する理系産業人」の育成を目指すプログラムを展開しています。

理学部、コンピュータ理工学部、総合生命科学部のグローバル・サイエンス・コース(GSC)および外国語学部英語学科イングリッシュ・キャリア専攻(ECC)の新設をはじめ、学生の学習空間の整備,教学のグローバル化,高大接続の推進,事務のグローバル化等、様々な取り組みが進みました。

プロジェクトが本格的に開始した平成25年度から5名の有識者を委員に迎え、評価やアドバイスを受ける外部評価委員会を毎年実施しています。4年目となる今年は、文部科学省GGJ事業の最終年度にあたり、第1部は学生セッションとして学内外に公開して実施し、109名の参加者がありました。

第1部は大城学長の挨拶から始まり、本事業のプロジェクトリーダーである大和副学長が、5年間の取組の成果と今後の展開について報告しました。本事業では建学の精神を原点とし、グローバル社会で活躍する理系産業人の育成をめざし、対話能力、主体性・積極性、専門性、アイデンティティの確立の4つを柱としたプログラムを展開しています。また、学生の成長を支えるために、キャンパスのグローバル化を進めてきました。

今年度の外部評価委員会では、外部評価委員や来場者に学生の成長を実感していただくため、第1部に学生発表による報告会を実施し、GSCとECCの学生21名がそれぞれの学びの成果について、自らの言葉で発信しました。留学や語学力向上、インターンシップへの参加などの大学での活動報告から、将来の夢、職業観、グローバル人材として生きるとは、といった自分の考え方まで、広く発表に盛り込まれ、来場者とのディスカッションを行いました。また、学生の学修支援のためにGSCで独自に開発・導入したeポートフォリオについて、利用する学生がデモンストレーションを行いその意義を発信しました。
キャンパスのグローバル化において重要な役割の一つを担う、事務職員のグローバル化の取組については、事務職員海外研修(タイ・チェンマイ大学附属語学学校)に参加した職員が研修の内容や成果について発表を行いました。

最後に、参加された4名の外部評価委員の方から、次のようなコメントをいただきました。

上杉委員(大正大学 理事長特別補佐・質保証推進室長)

学生さんたちが、自信をもって、嬉しそうに、わかりやすく話していました。これが事業の成果であることがよく分かりました。また、タイの大学で語学の勉強をしてきた事務職員のみなさんは、日本に戻ってからもそこで得たものに対して、継続して勉強し取組まれています。海外で得たものを積極的に活かして発信する力をつけたという点では、学生も事務職員も同じであることがわかり、大変に有意義でした。

川島委員(九州大学 基幹教育院教授・次世代型大学教育開発センター長)

堅苦しいはずの外部評価委員会を、とてもリアルで、生き生きした学生の成長を実感出来る場にしていただいたことに感謝したいと思います。今回、「とにかくやってみるもんなんだ、チャレンジすることが大事なんだ、多少無茶であっても」ということを学びました。それは、今日発表した学生さんたちにも言えるし、大学もそのようにあるべきです。勇気をもって踏み出したからこそ、この成果があるのだと思います。

松本委員(読売新聞東京本社 社長直属 教育ネットワーク事務局専門委員)

とてもいいものを見せていただきました。冒頭に大和先生が、「学生の成長が眉唾か本物か見極めてほしい」とおっしゃいました。本物だと思います。相手の目を見てきちんと発表できる。これはどの方も共通していました。いまどきの学生さんでは、なかなかできないことなんです。それから、目標設定ができている。それはつまり自分が確立しているということで、とても素晴らしいことだと思います。ただし、注文があります。社会の中の私、世界の中の私、という視点を持ってください。新聞を読み、ニュースを観て、世界が激動していることを忘れないでください。

穂屋下委員(佐賀大学 全学教育機構特任教授、クリエイティブラーニングセンター(CLC) 副センター長)

ラーニングコモンズ、グローバルコモンズが、見事にアクティブラーニングに活かされていて、今の大学教育のモデルとなる例ができつつある、と思いました。でも、これを維持するのはとても大変です。私は定年になって第二の人生を歩み始めているのですが、もう一度学びなおしたいという気持ちを持っています。学生のみなさんも、生涯学び続けていく、終わりのない学習を続けていくという気持ちをもって、今後も確実に歩いていってください。

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