神山天文台 クリスマス特別講演会を開催

2016.12.24

2016年12月24日(土)、前・同志社大学 教授/中之島科学研究所の宮島 一彦先生をお迎えして、京都産業大学神山天文台 クリスマス特別講演会 「古墳天井に星が輝く—キトラ天文図」を開催しました。
今回初めて来台された歴史ファンの方々も多く、総勢40名が貴重なお話に耳を傾けました。

日本の古墳で天文図が見つかったのは高松塚古墳とキトラ古墳だけであり、両者の古墳の特徴と違いについて詳細な解説がありました。
キトラ古墳に描かれた鮮やかな朱雀は、実は盗掘穴すれすれに位置し、高松塚古墳では盗掘のため残っていなかったことや、朱雀の絵の左右が逆であることも報告されました。天文図には星座が左右逆に描かれた誤りや、下書きを修正した痕跡が残されていることなど、興味深い講演内容でした。

古墳天井に描かれた天文図の星は金箔で輝き、中国や朝鮮半島の古墳天文図や天文史跡の写真もたくさん見せていただき、まるで自分が旅行に行っているような臨場感あふれる迫力の講演でした。

最後に、日本が中国の天文学からも朝鮮半島諸国の天文学からも学んできた歴史をふまえ、キトラ古墳天文図の来た道に想いを馳せました。


講演会終了後のアストロノミー・カフェは、時間を延長して天文学史の話で大いに盛り上がりました。
また、厳寒の中、夜間の天体観望会にも宮島先生をはじめ多くの方が参加され、大きく欠けた金星の姿や、赤い火星、青い海王星などを堪能しました。

講演を行う宮島氏
多くの来場者が話に耳を傾けた
PAGE TOP