京都文化学科「おもてなし文化論」で堀内家長生庵主 堀内 宗完 宗匠が講義

2016.10.24

京都の「おもてなし」の代表ともいえる「茶の湯」。京都の人々は古くから人をもてなす文化を築き上げてきました。
京都文化学科では、各界におけるもてなしの具体例、その精神を解明するほか、第一線で活躍する方々をゲスト講師として招き、生きた教訓を学ぶ専門教育科目「おもてなし文化論」(担当:吉澤 健吉 文化学部教授)を秋学期に開講しています。
化学的な視点から釜について解説をされる堀内宗匠
10月24日(月)の授業では、表千家の「堀内家長生庵主(ちょうせいあんしゅ)」の堀内 宗完(ほりのうち そうかん)宗匠をゲスト講師にお招きしました。堀内 宗匠は、京都大学理学部出身という茶家には珍しい経歴をお持ちの先生です。
堀内宗匠の講義に熱心に聞き入る学生たち
講義は「茶の湯とおもてなし」をテーマに展開されました。
はじめに、茶の湯とは一服のお茶を友達と楽しく飲み、お茶に使われる道具や料理が共通の話題となり、自由な話を通じて交友を確かめることであると説明をされました。文化の伝承を伝えていく身分や階級にとらわれないおもてなしとして、学生にも伝わりやすくゴルフの例えを交えてお話をされました。
一般的に知られている「お茶」は茶の湯でいう「薄茶」という一部分に過ぎず、本来4時間にもわたる「お茶事」のおもてなしについて、「席入り」という迎え入れから、「懐石」という食事の形式や、中心となる「濃茶」までを丁寧に解説されました。
最後に、お茶と関わりの深い京都の水の特徴についてお話をされました。茶の湯で炭を使い窯で湯を沸かす理由や、天然の水を使用する理由について、理系学部出身ならではの化学的な視点から解説されました。
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