文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で「佐々木酒造」佐々木 晃氏が講義

2016.07.11

佐々木酒造のお酒の紹介も
佐々木氏の講義に聴き入る学生たち
文化学部京都文化学科では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招聘し、世界遺産に認定された“和食”の生きた魅力を考察する「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
7月11日(月)は、京都の清酒醸造元「佐々木酒造 株式会社」代表取締役の佐々木  晃氏をお招きしました。
大学卒業後、お酒造りとはまったく縁のない職業に就いていた三男である佐々木氏が、なぜ、家業を継ぐことになったのか、その経緯から講義はスタートしました。ちなみに佐々木氏の次兄は、俳優の佐々木  蔵之介(本名:秀明)さんです。
明治26年創業の佐々木酒造は、洛中に唯一残る京都市の造り酒屋と言われ、今もその伝統を守り続けています。
京都は名水(地下水)に恵まれていたため酒造りなど水に関わる商売が栄えたことや、造り酒屋のもっとも大事な仕事は、微生物の働きを最大限にいかすための徹底した温度管理であること、温度管理には高い技術が必要なため高品質な地酒を大量生産することは困難であることなど、地下水の分析地図や統計資料などを示しながらわかりやすく解説していだだきました。
また、季節の旬の食材を活かした和食をさらに楽しむために添える季節感のあるお酒は、世界でも日本酒しかなく、その中でも京都の酒造りは、京料理を引き立てるために、まろやかでスッキリとした飲み心地を常に心掛けていることなど、京都・洛中の地で酒造りを継承する佐々木氏の思いの一端も語りました。
日本酒のおいしい飲み方・酒粕の活用方法・辛口と甘口の違いなど、受講学生からの質問にも丁寧に答え、学生たちを惹きつける楽しい講義となりました。
最後に、お酒を飲める年齢になったら、ぜひ京料理と京都のお酒の組み合せを楽しんでほしい、また、旅行先ではその土地の料理と地酒を楽しんでほしい、との言葉で授業を締めくくりました。
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