文化学部 吉澤教授が「京あるきin東京」で特別講義

2016.03.05

2月13日~3月13日の1か月間、東京において京都市による京都創生PR事業「京あるきin 東京」が行われています。その一環として京都の14大学・1団体が行う「京都の大学による特別講義」に京都産業大学も参加し、3月5日(土)、文化学部 吉澤 健吉 教授が「未完の美、余白の美」と題して、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学外苑キャンパス(東京都港区)で講義を行い、京都文化に関心をもつ約140人が参加しました。

吉澤 教授は、東京出身の教授自身が哲学者 梅原 猛 氏にあこがれて京都で暮らすようになったきっかけや、自身が所属する文化学部京都文化学科の概要をユーモア溢れる語り口で紹介したほか、日本文化の特徴として「ファジー」「未完の美」「精神性の追求」「持続する知恵」をあげ、そのなかの「未完の美」について詳しく解説しました。
隙間なく絵具をキャンバスに重ねる西洋の油絵と単色で表現する水墨画、背景を描かずに余白を活かした屏風絵などの比較や、わざとつぼみを生けて「未生の美」を表現するいけばななどの具体例をあげながら、日本の伝統文化においては、「よろず事足らぬがよし(世の中万事少し足りない方が良い)」という美学、価値観があることについて、「現象の奥にある見えないもの想像する心性」を表していると説明しました。
自身と京都の関わりについて話す吉澤教授
『徒然草』の「手を付けていない部分を有りのままにしておく方が面白い」という一節なども紹介された
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