京都産業大学創立50周年記念事業 リエゾンオフィス シンポジウム開催
「細胞の活力、老化そして病気」

多くのお申込みを頂き、誠にありがとうございました。
お申込みが定員を超えたため、受付を終了とさせて頂きます。

 この度、平成27年に創立50周年を迎える本学の記念事業として、リエゾンオフィスから本学の研究成果の一端を市民の皆様にご報告するためにシンポジウムを開催することといたしました。

 平成25年6月に開催したシンポジウム「細胞内の情報から医療における個人情報へ」に対して、非常に多くの方々から続編を希望するお声を頂戴したことから、本シンポジウムを続編として開催いたします。

 ヒトの体は数十兆の細胞からできています。例外もありますが、その細胞は1つ1つ生きていて、体の外に取り出しても、環境を整えて栄養を与えてやると、生き続けて増殖します。細胞はそれ自体、生き物なのです。細胞は、呼吸し、食物からエネルギーを取り出し活力を得て、情報を管理し、環境変化に対応することができます。そして、細胞は細菌やウイルスに感染して調子が悪くなったり、あるいはストレスなどで病気になったりします。また、世代を重ねている内に老化し、遂には死んでしまいます。

 今回のシンポジウムでは、ヒトの体の細胞という小さな世界の創大な活動を最新の研究が明らかにした細胞の生き方を紹介します。

 聴講無料でご参加いただけます。是非、お申込みください。

日時 平成27年1月17日(土) 開場 13:00 開演 13:30 終演 16:30(予定)
場所 京都産業大学 壬生校地 むすびわざ館 2階ホール
京都市下京区中堂寺命婦町1-10 (京都市下京区壬生川通松原下る)
交通アクセス
申込 郵便番号・住所・氏名・電話番号・年齢・参加希望人数・ご質問事項等をご記入の上、以下のいずれかの方法にてお申込みください。(先着順)
【インターネット】以下の申し込みフォームからお申込みください。
【往復はがき】〒603-8555 京都市北区上賀茂本山 京都産業大学リエゾンオフィス宛
【FAX】FAX:075-705-1966 ※「リエゾンオフィス シンポジウム参加希望」と明記ください。
※ご提供頂いた個人情報は、本学開催行事の案内以外には一切使用いたしません。
申込期限 平成27年1月5日(月)(往復はがき:当日必着。参加証は1月7日頃発送予定。)
※インターネット申込は定員になるまで受付いたします。

プログラム

講演『細胞の活力』

吉田 賢右(京都産業大学 構造生物学研究センター長/シニアリサーチフェロー)

 私たちの身体の細胞は、私たちと同じように、食物をとりこみ、酸素呼吸をして活力(活動のエネルギー)を得ています。食物も酸素も血液によって細胞に配達されます。私たちはいろいろな食物をとりますが、エネルギーのもととなる細胞の食物はもっぱらブドウ糖です。ブドウ糖を細胞の中のミトコンドリアで燃やして、そのときの燃焼のエネルギーをATPという小さな分子に蓄えます。ATPは、細胞のどこでも使えるエネルギーの通貨で、人は一日に何十キログラムもATPを作っています。燃焼しているのに細胞も身体も熱くならないのはなぜでしょう。最近の研究で、その仕組みの基本は、燃料電池とよく似ていることがわかりました。燃料電池は、熱を発生することなく効率がガソリンエンジンなどと比べて2〜3倍も良い理想の装置です。細胞はもう何十億年も前から燃料電池を使っているのです。では電池からどうやってATPを作るのでしょう。驚いたことに、まるで水力発電のタービンのような装置で作っているのです。細胞がどうやって活力を得ているか、最新の研究結果を紹介します。

講演『細胞老化と病気』

永田 和宏(京都産業大学 構造生物学研究センター/総合生命科学部教授)

 私たちの身体を作っている細胞はおよそ60兆個あります。それぞれの細胞で寿命が異なっており、わずか1日で死ぬ細胞から、何十年と生き続ける細胞まであります。細胞はそれ自身が寿命をもっているが、死ぬべき細胞が死ななければ癌が起こる場合があるし、神経細胞のように本来長寿の細胞であり、死んでもらっては再生が効かない細胞が死ぬと、アルツハイマー病をはじめとした神経変性疾患につながります。細胞の老化、タンパク質の老化、それらによって引き起こされる種々の病気について話しをします。

質疑応答

 申込時に皆様から頂いたご質問などに、時間の許す限り講演者がお答えいたします。

講演者プロフィール

吉田 賢右(京都産業大学 構造生物学研究センター長/シニアリサーチフェロー)

プロフィール
群馬県立前橋高等学校を経て東京大学理学部生物化学科卒業。東京工業大学 資源化学研究所 所長を経て、2009年より京都産業大学工学部教授。2010年より京都産業大学総合生命科学部教授。現在、京都産業大学 構造生物学研究センター長、シニアリサーチフェロー。
研究分野
生化学、生物物理学
著書
『細胞におけるタンパク質の一生』(共立出版社)

永田 和宏(京都産業大学 構造生物学研究センター/総合生命科学部教授)

プロフィール
京都府立嵯峨野高校を経て京都大学理学部物理学科に入学、卒業。京都大学胸部疾患研究所講師、米国国立衛生研究所(NIH)客員准教授を経て、再生医科学研究所教授。2010年より京都産業大学総合生命科学部教授。初代学部長。2009年紫綬褒章。
研究分野
分子細胞生物学、タンパク質のフォールディングと細胞内品質管理機構
著書
『タンパク質の一生』(岩波新書)、『近代秀歌』『現代秀歌』(岩波新書)、『もうすぐ夏至だ』(白水社)など

お問い合わせ
京都産業大学リエゾンオフィス
〒603-8555 京都市北区上賀茂本山
TEL.075-705-1778 Fax.075−705-1966
E-mail:liaison-office@star.kyoto-su.ac.jp
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