多文化共生の地域づくりプログラム 開設記念講演会 開催

開催概要

 京都産業大学では2014年度から、地域社会において定住外国人を支援し多文化共生社会を実現するリーダーやコーディネーターを育成することを目的とする「多文化共生の地域づくりプログラム」を、法学部と外国語学部(日本語・コミュニケーション専攻)との協働によって開設しました。外国人支援や多文化共生社会実現のためにはどのような課題があり、どのような人材が必要なのでしょうか。このプログラムで学生はどのような能力を身に付ければ有為な人材となりうるのでしょうか。外国人支援の現場を長く経験し、多文化社会コーディネイターの育成や外国人への日本語教育の普及にも尽力しておられる講師を招き、先行する事例を紹介していただきながら、検討を深めます。

日時 2014年11月1日(土) 14時〜17時
会場 京都産業大学 壬生校地 むすびわざ館 2階ホール
京都市下京区中堂寺命婦町1-10(JR丹波口駅徒歩4分/阪急大宮駅徒歩7分)
※むすびわざ館には駐車場はございません。
申込 参加費無料・事前申込み不要

プログラム

(1) 多文化共生の地域づくりプログラムの紹介

(2) 講演多文化共生社会実現に求められる人材とは?
―多文化社会コーディネーターとコミュニティ通訳養成の観点から―

 杉澤 経子氏 (東京外国語大学多言語・多文化教育研究センタープロジェクトコーディネーター)

(3) ディスカッション

杉澤 経子 氏
北村 広美(本学非常勤講師、大和大学専任講師、多文化共生センターひょうご代表)
今西 利之(本学外国語学部准教授)
司会
須賀 博志(本学法学部教授)

講師紹介

杉澤 経子 氏 SUGISAWA Michiko

 東京外国語大学多言語・多文化教育研究センタープロジェクトコーディネーター。
 自治体が設置した国際交流協会に1989年の設立時より17年間勤務し、地域日本語教育事業、国際理解教育事業、外国人相談事業など多文化共生施策全般を統括。2006年6月より現職。
 同センターにおいて、「多文化社会コーディネーター」と「コミュニティ通訳」の専門性について研究する一方で、研究の成果を生かすべく養成プログラムの開発にも携わり、2008年度から社会人向けの「多文化社会専門人材養成講座」を担当している。2013年度から、「多文化社会における専門職の知と専門性評価に関する研究」が科研費に採択され、専門職認定制度のあり方を検討。亜細亜大学で「多文化共生事業論」を担当。
 多文化共生施策に関しては、2012年度に総務省「多文化共生の推進に関する研究会」構成員、2014年度に佐賀県「新たな国際戦略作成検討会」委員を務めたほか、現在は埼玉県「多文化共生推進会議」委員である。また、NPOメンバーとして外国人相談活動など現場の実践にも参加している。
 著作に、「自治体国際化政策と政策の実施者に求められる役割」『シリーズ多言語・多文化協働実践研究17 多文化共生政策の実施者に求められる役割――多文化社会コーディネーターの必要性とあり方』(2013年、東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター)、「問題解決に寄与するコミュニティ通訳の役割と専門職養成の取り組み」『同シリーズ16 「相談通訳」におけるコミュニティ通訳の役割と専門性』(2013年、同センター)、近藤敦編著『多文化共生政策へのアプローチ』(共著、2011年、明石書店)など。

ディスカッサント紹介

北村 広美 KITAMURA Hiromi

 京都産業大学非常勤講師、大和大学保健医療学部専任講師(母性看護学、助産学)、多文化共生センターひょうご代表。本プログラムで「地域多文化共生論」を担当。
 大学で看護学・助産学を学んだのち、青年海外協力隊に参加しセネガルで母子保健を推進。法学部に入り直し、大学院で国際協力論を学ぶ。1995年の阪神大震災時に外国人被災者支援にかかわったのをきっかけに、多文化共生センターの設立に参画。京都産業大学のF工房准教授・ボランティアセンター職員を経て、2014年より現職。
 吹田市国際交流協会評議員。
 著作に、近藤敦編著前掲書、内海成治・中村安秀編『国際ボランティア論』(共著、2011年、ナカニシヤ出版)など。

今西 利之 IMANISHI Toshiyuki

 京都産業大学外国語学部准教授(現代日本語学、日本語教育学)。本プログラムで「共生のための日本語演習」を担当。
 約20年間、多文化共生の現場の一つである大学の留学生向け日本語クラスを担当。学生やその家族との関わりの中から、彼らを取り巻く様々な状況に興味を持つ。そして、いわゆる「生活者としての外国人」への情報提供のありかたに関心を抱き、日本語教育の立場から「やさしい日本語」の可能性を考えている。
 著作に、「『税金』『年金』にかかわる語彙の分析――『やさしい日本語』による文書の作成に向けて(その2)――」熊本大学国際化推進センター紀要3号(2012年)、「『公的医療保険』にかかわる語彙の分析――『やさしい日本語』よる文書の作成に向けて――」同紀要2号(2011年)など

須賀 博志 SUGA Hiroshi(司会)

 京都産業大学法学部教授(近代日本法史、憲法)。本プログラムの企画・運営と「地域多文化共生実習」を担当。
 10年ほど前に、外国人犯罪の捜査・裁判に言語面からかかわる警察官や通訳者を養成する「司法外国語プログラム」を企画し、現在まで運営にあたっている。来日外国人が犯罪に手を染めることがないようにするためには日常の支援が重要であり、そのための人材育成が必要と考え、本プログラムを企画・立案した。

お問い合わせ
京都産業大学 教学センター融合教育担当
Tel.075-705-1425

法学部事務室
Tel.075-705-1458
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