「コンセプトアーティストになって、人の心を動かす作品づくりに携わる。 」コンピュータ理工学部 2年次 木下 航太朗さん

7.「コンセプトアーティストになって、人の心を動かす作品づくりに携わる。」 コンピュータ理工学部 2年次 木下 航太朗さん

僕の夢は、コンセプトアーティスト『七森ぬぬ』として、人の心を動かす作品をつくることです。

コンセプトアーティストは一般的に聞きなれない職業かもしれないですが、映像やゲーム、アニメーション、建築物など、何かをゼロから創る時に、デザイン、アイデア、雰囲気などのイメージを視覚化して事前に共有するためのイラストレーション、コンセプトアートを描く職業です。

関わる人数が多いプロジェクトほど、言葉やアイデアだけでは目指す方向がバラバラになりがちです。全員が同じゴールに向かうための指標として活躍するのがコンセプトアートです。コンセプトアートの出来が、作品の出来にも影響してきます。僕の得意な絵を生かして、人の心を動かす作品づくりに携わりたいです。

僕は幼いころからずっと絵を描くことが好きでした。ずっと自分の頭の中にあるイメージを表現したくて、ひたすら絵を描き続けていました。何度絵を描いても、自分のイメージを完璧に表現することができない絵の奥深さが楽しくて、もどかしくて仕方がありませんでした。

コンセプトアートという表現技法を知ったときに、企画者の頭の中のイメージをイラストに落とし込む作業と、自分の頭の中にあるイメージを表現することが、同じことのように考えられ、いつしかコンセプトアーティストになることを目指すようになりました。

コンセプトアーティストになりたいと思いながら、独学で絵の勉強を続けていた僕に、転機が訪れました。1年生の秋、友人が「ARTサークル ココロノキヲク」に入ると言い出し、その場の勢いで僕も入部することを決めました。
10名程度の小さいサークルでしたが、そこで自分の人生を変える大きな出会いがありました。当時3年生の先輩で、後の師匠となる人との出会いです。師匠はかなりの変わりもので、どこか抜けている人ですが、圧倒的な画力を持っていました。そして、誰よりも努力していました。大学の先輩を師匠と呼ぶことをばかばかしいと思う人もいるかもしれないですが、画力はもちろん、生き方自体も心の底から吸収したいと思う人なので、弟子入りさせていただきました。 この出会いから、夢に向かって前進する日々が始まりました。

弟子入りしたばかりの僕はとにかく、画力が足りませんでした。師匠に絵を見せ、添削をしてもらう。師匠の専門外である背景やデザインについても意見をもらう。アドバイスに従い絵を描き続ける。会えない時には、作業をしながら電話で意見をもらう。毎日毎日、画力を磨き続けました。

そんな努力が実を結んでか、最近ではコンテストでも、小さい賞ではありますが、表彰されるようになってきました。少しずつですが、夢に近づいている実感があります。

とは言え、夢を叶えるためにはまだまだ圧倒的に画力が足りません。そしてコンセプトアートにはイメージを表現するための知識も必要です。自分自身の画力を磨くために、もっといろいろなアイデアや知識を吸収するために、僕自身の活動の幅を広げています。所属しているサークルでの勉強会。他の芸術系の部活やサークルとの交流。もっと広い外の世界を見るために、デザイン会社のインターンシップやカンファレンスなどにも積極的に参加し、イベントなどで自分を売り込むようにもしています。

他の人からすると、京都産業大学とコンセプトアーティストになる夢は遠回りのように映るかもしれません。でも、僕は改めて、京都産業大学に入学して良かったと思っています。人生を変えるほどの大きな衝撃を与えてくれた師匠との出会い、自分の声掛けに積極的に集まってくれるサークルメンバーなど、魅力的な人との出会いがあったからです。

「一期一会」。師匠はいつも僕に言います。この言葉を大切にしているからこそ、本当に多くの人と出会い、やる気に満ちた人々と出会え、恵まれた環境にいることができています。だから、何度でも、何回でも宣言します。僕はコンセプトアーティストになる。

夢を夢で終わらせるわけにはいかない。本気になるのは今しかない、そう思い、今日も僕は筆を動かし続けます。

木下 航太朗


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