ドイツ・ケルン大学

外国語学部 ドイツ語学科 大橋 佳奈さん

留学種別:交換留学
留学先:ドイツ・ケルン大学
留学時の年次:2年次秋学期から3年次春学期
留学期間:2011年9月〜2012年7月
留学アドバイザー:外国語学部 ヤスパゼン マルテ 教授
出身高校:華頂女子高等学校

ライン川下り

 私は去年ドイツのケルンという大きな都市に一年間の留学をしました。ケルンと聞いて、ケルン大聖堂を思い浮かべる方もいると思います。世界遺産にも登録されているこの大聖堂は、この街の象徴であると言っていいほどの存在です。ゴシック建築で中も美しい状態で残されており、かつ大きさもあるので、いつみても圧倒されてしまいます。私は去年一年間で5回この大聖堂を登ったのですが、上り下りだけで約30分はかかり、毎回次の日には筋肉痛になってしまうほど体力がいります。なので塔に登ることまでは強く勧めませんが、この素晴らしい大聖堂は本当に見る価値があるので、ヨーロッパに出かける際には是非ケルン大聖堂を見学していってください。

 留学生活についてですが、元々語学力を付けることを第一とした留学だったので、ドイツ語の力は行く前に比べるとやはり上ったと思います。私は2回生の秋出発だったのですが、ドイツに着いて間もない頃は、ドイツ語がなかなかうまく扱えず、日常会話にさえ困ったことでした。基本的な文法知識はほとんど大学で学んでいたにも関わらず、ネィティブスピーカーとの会話において、慣れていないせいもあり、聞き取りが難しく、その上、自分の言いたいことさえもその場で考えてドイツ語でうまく表現するということができませんでした。会話が終わってしばらくしてから、やっと「あのとき、質問の意味がわからなくて曖昧にしてしまったけれど、それでよかったのか。どう答えればよかったのか。」などと毎回考えていました。しかし、ドイツ語で生活していくうちに、ドイツ語での会話に少しずつ慣れていき、自分との会話によって相手が反応を返してくれると、とても嬉しくなって、段々会話に自信がついていきました。もちろん友達との日常会話における進歩と文法・単語学習などによる学問的な進歩は少し違うので、自分で難しい文法などは復習しておかないと普段の授業についていくことができなくなってしまいます。

 また日常生活の中でも学ぶことが多くあります。私は寮で一人暮らしをしていたのですが、大学の学生寮はやはり多国籍でした。同じフロアーだけでも、10カ国の人が同時に住んでいて、時々世間話をしたりして、とても面白い環境でした。そして一歩家の外へ出れば、日本では珍しいような光景を数多く見ることができます。日本のスーパーとは違うドイツのスーパーマーケットの品揃えや、エコの国・ドイツならではの自動ペットボトル回収機なども興味深いです。バスや電車に犬や自転車が乗ってきたのを初めて見たときは、本当に驚きました。

 休日には、ドイツ国内はもちろん、近隣のヨーロッパの何カ国かに旅行しに行ったりもしていました。大陸つながりということで、たとえばケルンからフランスのパリには、電車一本で行くことができたり、気軽に旅行に行きやすい環境です。旅行は私にとって、留学での大きな思い出のひとつです。大学生だからこそできるだろうということもたくさんしてきました。前日に友人宅でのパーティに参加した後、費用節約のために朝から友人と8時間かけて普通電車を乗りついで目的地に向かったこともあります。もちろん疲れはしますが、とても楽しかったです。ドイツという国は、各地域に特色がかなり強く残っているので、行く先々で違った雰囲気を楽しめるので、国内旅行だけでも飽きがきません。旅行先で各町のポストカードを集めるというのも、また面白いのではないでしょうか。

 最後に、私にとって初めてのことだらけであったこの一年間は、楽しい思い出が大半です。しかし当たり前ですが、悩んでしまうことも時にはありました。我慢するところは我慢し、でも自分から動かないといけないときは、積極的に何かを行動するということが大切だと改めて感じました。自分自身で何か新しい経験をするたびに視野が広がり、自分に対して自信がついていきました。私にとってこの一年間の留学はとても貴重な体験でした。


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