中国 ハルビン師範大学

文化学部 国際文化学科 佐藤 駿介さん

留学種別:交換留学
留学先:中国 ハルビン師範大学
留学時の年次:4年次
留学期間:2011年2月〜2012年1月
留学アドバイザー:久米 裕子准教授
出身高校:上宮高等学校
現在の語学スコア:新HSK5級252点(2011年10月取得)

留学のきっかけ

 1年生の時に初めて中国語を聴いたとき、その発音の美しさに魅了されました。しかし学んでみると中国語は発音がとても難しい事がわかりました。その時、絶対に中国語をマスターして自分も美しい中国語を話してみせようと決心しました。この時には留学するつもりはなかったのですが、専門である文化学への理解が深まるにつれて真の語学力は異文化理解を抜きにしては成り立たないと思いようになりました。これがきっかけです。

留学生活全般

1日の流れの例

7:00起床・朝食→→8:10〜11:50授業→→昼食→→14:00〜17:00中国人学生と相互学習→→17:30夕食→→予習復習など→→就寝

学校周辺の環境について

 意外にも、中国の学生と知り合うのに一番苦労しました。日本語学科の学生,対外中国語専攻の学生と完全にキャンパスが離れているためです。バスで1時間といったところでしょうか。そのため、当たり前だと思っていた一番簡単な交流手段が困難でした。それが原因で少し行動が遅くなってしまったのですが、結局、近所の大学の日本語学科や日本語専門学校に行って友達づくりをすることにしました。
 移動の際にはバスかタクシーを使います。バスは定額で1元、タクシーは初乗りで8元。どちらも日本と比べものにならないくらい安いです。最近、地下鉄も建設中だと聞きますがいつになるのでしょうか。
 ちなみに、ハルビンの交通は中国で最も乱れていると言われています。確かにひやっとすることが何度もありました。外出の際は要注意です。それにしても、あの乱れっぷりで事故を起こさないのですから、ハルビンの運転手たちの腕は本物の一流なのでしょう。

授業について

 AからHクラスに分かれており、Aが初級クラスです。A1、A2、B1、B2……のように分かれています。1クラス平均約15人です。僕のクラスは20人で、韓国,ロシア,タイ,モンゴル,アメリカ,カザフスタン,日本の7か国の学生がおり、日本人は僕一人でした。午前中に45分授業が4回あります。授業が終わるとみんな集まって喋ったり昼食に誘い合ったりして、ロビーはコミュニケーションの場となっていました。僕はそのひとときが大好きでした。
 午後からは選択科目があり、希望者は受講可能です。選択科目には「旅行中国語」「論語」「新HSK対策」がありました。僕は、選択科目は受講せずに近くの日本語専門学校(日語学院)で中国人学生と相互学習に取り組みました。後に学内スピーチコンテストで2位に入賞することができたのは、この相互学習で訓練を積んだ成果だと思っています。
 午後の時間をどう過ごすかは自分次第です。部屋にこもらないことをお勧めします。

これから留学される方へのメッセージ

 気候と食べ物についてお話します。
 ハルビンと言えば冬はマイナス30℃にもなる氷の街。まず心配なのが気候だと思います。経験から言いますとあまり心配することはなく、行くとき(3月上旬)の服装は日本で着ている冬服でOK、秋ごろから必要に応じて現地で買えばバッチリ適応できます。それでも、真冬になると長時間外出するのが億劫になってくるのは免れません。ですが冬のハルビンは氷の彫刻や建物,凍っている川など京都では見られないもの満載ですのでぜひ積極的に外に出てみてください。夏になって油断していると30℃を超す日が続くことも覚えておいてください。
 次に食べ物についてですが、僕は1年間おいしく食べることができました。多くの人が言うように油っこいのは確かです。大量の油を使っているのは料理を見ればすぐにわかります。僕も周りの友達も大丈夫でしたが、不安であれば胃腸薬を準備しておくといいでしょう。韓国料理店やロシア料理店、日本料理店もたくさんありますので、気分に応じていろいろな料理を食べればイヤになることもありません。
 ハルビンに行く方もそうでない方も、留学中の全ての瞬間は二度とないチャンスです!後悔しないように積極的に行動してみてください!

留学したことで学べたこと・得たもの

  • 留学前は決して人の前に出るような性格ではなかったのですが、クラスのリーダーを務めたり、みんなが恥ずかしがって手を挙げなかったクリスマス会の劇の主役に立候補して演じたりしたことで新しい自分を発見でき、大きな自信につながりました。
  • いろんな価値観の人に出会ったことで、自分が、あるいは物事が「そもそもどうあるべきか」と考える習慣がつきました。

今後の就職や夢、これから取り組もうと思っていること等について

 夢のような1年間も終わり現実に帰ってきたような気持ちです。これからいよいよ就活開始です。就活では、中国と日本に貢献できる企業への就職を希望しています。「日本と中国をつなぐ仕事」これを軸に就活を進めていくつもりです。チャンスがあれば中国勤務にも挑戦してみようと思います。 加えて、帰国後は英語の勉強にも力を入れています。留学中の旅行でホテルの従業員に道を聞いた際、英語で返されました。「…すみません、中国語でお願いします」と言った自分が情けなくて、英語を勉強しなければと思いました。


  • 劇の練習風景

  • クラス対抗!劇発表会

  • クラスで食事会

  • ソフィア大聖堂にて
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