ポーランド・国立アダム ミツキェヴィチ大学

外国語学部国際関係学科 石本 千景さん

留学種別:交換留学
留学先:ポーランド・国立アダム ミツキェヴィチ大学
留学時の学年:3年次
留学期間:2010年2月〜12月
留学アドバイザー:外国語学部 河原地英武教授
出身高校:開智高等学校

友達のアンナと彼女の家族です

日本学科の友達たちとのパーティーです

 私は昨年の2月から12月まで冷戦期までドイツの影響をよく受けた歴史あるポーランドのポズナンという都市に留学していました。

 ポーランドで、私はその国で公用語ではない英語と、自分の専攻分野である国際関係を学びました。
 英語のためにポーランド?と思う人がいらっしゃるかもしれません。もちろん私もそう思いました。ポーランドで何を勉強するの?しているの?したの?どうしてイギリスじゃなくてポーランド?こういった質問は、留学前から帰国後まで耳にたこができるほど周囲から聞かれました。特にそんな何気ない質問が、留学前の私にはとても突き刺さりました。「私の選択は間違っているのか」、1年という未知の期間の前に立って、私は自信を無くし、出国前は泣いてばかりでした。
 私がポーランドに留学を決めた理由は、そんなナイーブな自分を変えたい、言葉のわからない国で自分の根性を試してみたいという思いからで、実は英語にはそれほどこだわっていませんでした。
 言葉の知らない国へ行って弱い自分を変えたい、その一心でした。

 そして、ポーランドでの生活が始まり、まずは私の世話をしてくれるチューターの3人のポーランド人学生と出会いました。彼らはアダムミツキェヴィチ大学の日本学科の学生で、ポーランド語がわからない私を生活面でいつもサポートしてくれました。その日本学科や他の校舎にもある、日本語学科の授業にも参加したりすることで、友達はどんどん出来ていきました。まだ日本語が上手くない学生でも、日本語を使い、話そうとする熱意に私はいつも感銘を受けました。文法は曖昧で、単語も時々間違うけれど、それでも私によく話しかけてきてくれる学生たち。1日中一緒に過ごし、彼らの日本語に付き合ったことは何度もありました。彼らの熱意と根性は凄まじいものでした。
 私も彼らに負けていられないと思い、英語の勉強に専念しました。しかし、アダムミツキェヴィチ大学での英語の講義はとてもレベルが高く、私のレベルでは苦戦する毎日でした。超早口で話す先生や、無理難題の課題を突きつけてくる先生、ディスカッションを要求される授業、もはや今どんなことを学んでいるのかもわからない授業など、本当にたくさん苦労した授業がありました。 特に苦労したのが、春学期のポーランド語初級の授業でした。正直、始めはポーランドにいながら、全くポーランド語をやる気はありませんでした。嫌々で授業を受けながらも、できることをこなしていく。できることをやっているだけなのに、発音の仕方が悪い、習得が遅いなど、たくさん先生に怒られ、授業も進むにつれて難しくなり、かなりモチベーションは下がっていました。途中やめたくなったことは何度もありました。しかし、私はそういった難しい授業、ポーランド語の授業も、休むことなく出席しつづけました。
 すると難しい授業のあと、すらすらと友達と英語で雑談をできていたり、また後期にはポーランド語で切符を買ったり、簡単な会話ができるようになっていて、留学を振り返ると、本当によくあんな授業を諦めなかったなと思います。
 しかしそれらが達成できたのも、勉強熱心なポーランド人の学生に囲まれたおかげです。クラスメートは自分の意見をしっかり持っていて、誰もが挙って意見を出し合っていました。たとえそれがただの英語の授業であろうとです。授業中に居眠りする学生もいませんし、みんなしっかり授業を受けていたので、そこで怠けることはできませんでした。
 また、ポーランドでは日本語とポーランド語の交換レッスンをしたり、日本文化を紹介するワークショップへの参加、日本語弁論大会の審査員を務めたりと、日本ではできないことにもチャレンジすることができました。
 その度に新しい日本人の知り合いができたり、日本に興味を持ってくれる人、様々な人に出会いました。
 そして、私が一番留学で思い出に残っていることは、ポーランド人の親友に出会えたことです。その内の一人はアンナと言って、日本語学科の学生で、日本が大好きで、いつも私のことを気にかけてくれるとても親切な女子学生です。彼女とは3月に出会い、それから最後までいつも会ったり連絡をとったりしました。
 彼女は私に自信を持つことの大切さ、いつも前向きにいることを態度と言葉で教えてくれた大事な友達です。
 ある日、彼女からチカゲ、英語が上手になったねと言われました。私はそんな事を思っていなかったので、全然だめ、私なんか何もできないよ。と答えました。すると彼女に「自信を持たなければ何もできない、いつも悪いほうへ悪いほうへ考えていたらチャンスを逃すよ!強くなって!」と言われました。私は今もその言葉が忘れられません。
 自信を持つこと、それは私がようやく留学の後半で気づけたことでした。自分を変えたいと思ってやってきたポーランドで、私は何も変わりませんでした。性格も違う、自分が理想とする人物になること、それは不可能でした。でも、私は自分なりに成長したと思います。アンナを初め、いつも陽気なポーランド人に囲まれ1年、私は泣かなくなりました。なぜならそんな顔を誰もしていないから。そしてマイナスな事を考えたり、呟いたりすることがめっきり減りました。どうせ自分なんかと言って、自分を変えたいと考えていた自分が、今はその自分を大切にすること、困難があっても自分にはやれると前向きにいることが大切だと学ぶことが出来ました。

 これから留学されるみなさん。半年であろうと1年であろうと、日本を離れて外国で生活するのは不安だと思います。特にポーランドを留学場所として考えておられる方には、言葉の不安が大きいかと思います。
 しかし、いつも物事を悪いほうへ考えていたこのマイナス思考だった私でも1年やってこれました。外国での生活は、いったん飛行機に乗れば、誰にだってできます。言葉が通じようが通じまいが簡単です。住めば都ですから。ただ、その大きな目標に立ち向かうにはかなりの勇気がいると思います。しかし将来のことを考えていても仕方ないです。とりあえずやってみる、が私は大切だと思います。留学中に困難があっても、とりあえずという気持ちで続けて見てください。私は困難に負けそうなとき、授業に行きたくなくても「明日は明日の風が吹く!」と考えるようにしていました。でも本当にそうです。ただくよくよしていても、何も始まりません。留学中に楽しんでいる自分を想像できるなら、何か行動に移してみてください。もしかしたらそれがあなたの留学の決定に繋がるかもしれないし、諦めに繋がるかもしれません。

 未来なんて誰にもわかりません! Believe yourself, be strong and Let’s TRY!


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