韓国・慶熙大学

文化学部 国際文化学科 綾城 恵美香さん

留学種別:交換留学
留学先:大韓民国・慶熙大学
留学時の学年:3年次
留学期間:2009年2月〜2010年1月
留学アドバイザー:文化学部 矢野道雄 教授
出身高校:京都府立菟道高校

慶煕大学

慶煕大学

スケートに行きました

スケートに行きました

 私は小さい頃から日韓関係に関心がありました。近くて、人柄も文化も言葉も似ているのに、国と国同士は未だ深い複雑な問題を抱えています。私はとても他人事とは思えないこの国に妙な感情を抱いていました。もっと現地で今の韓国を知りたい、韓国から見た日本を知りたい、と思ったのが留学のきっかけです。

 語学に関しては全くと言っていいほど準備なしで行きました。韓国の交換留学の枠は希望者が少なかったというのもあり、熱意を伝え選ばれることが出来ました。実際、出発まで親や友達から「なんで韓国?笑」とたくさん言われました。正直どんどん不安になりました。でもそう思うのは韓国の魅力を知らないからです。悔しくて絶対いい留学にしてこようと思いました。

 私が通った慶煕大学は名門校であり、色んな国から毎年何千人と留学生を呼んでいるものすごい規模の大学でした。クラスはとても国際色豊かです。授業は週5で毎日9時から13時までの4時間で、若くて奇麗で優しい先生ばかりです。毎学期1泊2日の旅行にも連れて行ってくれたり、日本人留学生のサポーターをしてくれる人たちもいたり、バディ制度もあったり、留学生にとことん尽くしてくれる素敵な学校でした。

 韓国での生活は何一つ不自由ありません。むしろ便利すぎました。学校の寮は各部屋にIHのキッチンにドラム式洗濯機、床暖房等々あり、学校の周りは病院、食堂、居酒屋、化粧品屋、服屋などとても賑やかで充実していました。ご飯も日本円にしたら一食300円程で、毎日たくさんの外国人の友達を連れ「今日は何処で食べる〜?」と色んな店を開拓していくのが楽しかったです。

 私が留学で深く感じたことは、国は違えども、人の心の根本的な部分は皆共通しているのだな、ということです。おそらく留学へ行く多く人が、日本語を使いたくないとか、日本人の友達はいらない、とか思っていると思いますが、私はそんなプライド捨ててしまっていいと思います。ペラペラな人はいいのですが、やはり人間はそう強くなくて、多くの助けを貰わないと進めません。日本人の友達のおかげでどんどん繋がりは広まったし、辛い時は支え会ったし、とても感謝しています。外国という刺激ある中で、国籍は違えども、留学生同士同じ目標を掲げ、お互い気持ちが不安定になるのもわかり、より人の気持ちに敏感になれました。実際、韓国人の友達は数えるほどにしか出来ませんでしたが、助け合いの出来る日本人も含む多国籍の素敵な仲間を作れたことが留学して一番よかったなと思えることです。

クラスメートの誕生日会

クラスメートの誕生日会

学校で開かれた外国人文化祭

学校で開かれた外国人文化祭

 初めは言いたいことを言えない辛さを実感しましたが、誰を頼ってもいいから、どんどん自分からチャンスをつかんでいくことがコツです。私は学校から進めてくれた行事には積極的に立候補し、外に出ました。(テコンドー、ソウルフォーラム、コンサート鑑賞、筆記大会、フォトエッセイ、資格試験etc .)半年を過ぎ、少しずつ表現が出来るようになりました。授業でディベートやプレゼンなどもしました。最後、帰国1日前にカフェで4時間語ったことが今となれば成長の実感です。飛行機のアナウンスもすべて分かるようになっていました。

 アジア圏の友達が多かったのですが、中でも中国人、韓国人と多く接し、日韓中の文化の違いをお互い話し合ったことが一番貴重な体験でおもしろかったです。そしてよく比較し、日本には欠けているエネルギーを多く感じ、時には日本に危機感を感じました。その都度文化の違いをメモに残しました。語学の習得だけではなく、このように文化理解に励みました。

 韓国は治安もよく、すべて安く、食べ物もおいしいです。私の想像を超えた近代都市でした。韓国人の価値観の違いや、雑なところなどで、戸惑う部分があると思いますが、理解しようという気持ちで心を開いていってください。今はほとんどの人が日本を大好きで、過去の出来事や今の問題に関係なく、前向きに日本を見てくれています。人一人ひとりはとても温かいです。今、日韓関係を良くするのは日本人からの見方です。学ぶことはいっぱいあります。もっと韓国のことを知ろうとして欲しいです。

 留学をすると、世界に関しての感心が高まり、確実に視野が広がります。新たに自分を振り返って感じることもたくさん出てきます。必ず何かを得ることが出来るので、迷っているのならば一歩踏み出していって欲しいと思います。

  • 大好きな先生と

    大好きな先生と

  • 現地学習にて

    現地学習にて

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