ひらめき☆ときめきサイエンス「虹のひみつ 〜地上の虹、星の虹〜」

天体から届く光を集めるための天体望遠鏡について
説明する中道専門員

望遠鏡を製作する受講生

観測ドームでの天体観測の様子

 平成23年度科学研究費補助金の研究成果の社会還元・普及事業「ひらめき☆ときめき サイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI『虹のひみつ 〜地上の虹、星の虹〜』」(後援・京都市教育委員会)が12月26日、神山天文台・サギタリウスホールなどで開催され、小学5年生から高校生まで計33人が受講した。講師は、神山天文台・中道 晶香(なかみち あきか)専門員。

 中道専門員は講座の冒頭で地上の虹ができる理由を解説し、光が波であり、色の違いは波長の違いであることを説明した。
 次に、いろいろな虹を見るために分光器を製作。これを使って蛍光灯や水銀、水素、ヘリウム、ネオンのさまざまな虹を観察し、見た目では色が似ていても物質の種類によって虹が異なることを確認した。さらに、天体から届くかすかな光を集めるための天体望遠鏡(15倍)を各自組み立てた。
 昼間の部の最後に、見える天体の虹を観測すると、見えないダークマターの量を推定できる例として中道専門員の研究テーマの解説をした。

 夜間はまず、恒星の表面温度と虹の特徴や、恒星の虹の中に見られる水素の吸収線について学習した。その後、観測ドームへ移動し、研究で活躍する口径1.3mの大型望遠鏡を使って天体を観測した。残念ながら薄曇りのため、水素の吸収線を肉眼で確認することはできなかったが(※脚注参照)、明るい恒星の表面の色などを観測した。教室へ戻り、観測結果から恒星の表面温度を各自で推定した。
 最後に本日の内容をまとめ、「未来博士号」の修了証書が授与された。

 受講生からは「色で星の温度がわかるなんてすごいと思った」、観測では「星、特に木星がきれいに見えて感動した」などの感想が寄せられた。


※ 平成24年3月10日までは神山天文台で毎週土曜日に実施する天体観望会にて天体の虹を観察する時間を設ける予定なので、今回見られなかった方々も晴れた夜に再チャレンジしてほしい。

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