教授 戸田 五郎(トダ ゴロウ)

担当する領域科目名 国際法
研究テーマ 欧州の出入国管理・庇護政策
取得学位 京都大学 法学修士
研究分野を表すキーワード 国際人権法、欧州人権条約、庇護政策
研究室電話番号 075-705-1858
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研究の概要

 人権条約におけるデロゲーション条項(国家緊急事態において国家の人権保障義務を停止する条項)を素材として、国際人権標準と国家主権乃至国家理由とが最も鋭く対峙する局面に関わる問題である緊急事態における人権の保護の問題の検討から国際人権法の研究を始め、その後も人権と国家主権の相克を視点の中心におきながら、多国間合意に基づく制度としての国際人権保障体制を政策論的視野を交えつつ分析している。従来、国際人権保障体制の形成とそこでの国際標準の設定、及び、人権保障義務の履行確保機関による国際標準の解釈・適用の背景にある政策的動機の検討を、主として欧州人権条約体制を中心とする欧州の人権保障体制を題材として行ってきた。最近では、この課題と平行して、とりわけマーストリヒト条約以後欧州連合(EU)において、域内旅券審査撤廃などの動きと呼応して進展しつつある、域内旅券審査の撤廃等と対応する欧州レベルでの出入国管理・庇護政策の形成過程の分析を行っている。

主な論文、著書など

  1. 「EUにおける国際的保護」、2014年、法律時報1078号所収
  2. 「欧州人権裁判所の欧州人権条約解釈再考−仮保全措置の拘束力に関する判断を素材として」、2011年、芹田・戸波・棟居・薬師寺・坂元(編集代表)『講座 国際人権法4 国際人権法の国際的実施』(信山社)所収:欧州人権裁判所が人権の「欧州共通標準」の同定にあたり依拠するという締約国の「コンセンサス」の内実について、関係裁判を素材として検討。
  3. 「非国家機関による迫害と難民の保護−英国判例と欧州人権条約を素材として−」、2006年、浅田正彦(編)『二一世紀国際法の課題』(有信堂)所収:難民の国際的保護の中核をなす「送還禁止(ノン・ルフールマン)の原則」の適用について生じている今日的問題についての検討。
  4. 「緊急事態と刑事手続の公正−人権条約のderogation 条項を主な素材として−」、2002年、産大法学35巻3・4号:人権諸条約における、公正な裁判を受ける権利等手続的権利の国家緊急事態における保障可能性についての検討。
  5. 『図説国際法』(共著)、1998 年、有斐閣:図表を用い視覚に訴えることを狙った教科書。
  6. 「欧州の多国間人権政策に関する試論−少数者保護を拠り所として−」、1998年、姫路法学23・24合併号:欧州審議会の少数者保護枠組み条約成立を巡る人権政策の検討。
  7. 「 ヨーロッパ人権条約とトルコの地位−ヨーロッパ人権条約第25条に基づくトルコの宣言及びその有効性に関するヨーロッパ人権委員会の判断を素材として−」、1992年国際法外交雑誌91巻5号:欧州人権条約当事国でありつつ特殊の地位を要求するトルコの立場の条約との整合性を検討

教員および院生の活動記録(学会および研究会などでの発表)

  1. 「コメント:国際人権法と国家公務員の政治的自由―国家公務員法違反事件をもとに」、国際人権法学会2013年度大会
  2. 「地域庇護政策の課題―欧州庇護政策を素材として―」、世界法学会2007年度研究大会
  3. 「表現の自由とその制約―国際法の観点から―」、国際人権法学会2005年度大会
  4. 「欧州人権裁判所による欧州人権条約の解釈−欧州共通標準の模索−」、国際人権法学会1999年度大会
  5. 「ヨーロッパ人権条約とトルコの地位」、国際法学会1992年度秋季大会

特記事項

 出身高校:大阪府立高津高校

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