2015年 第4回 ファシリテーションLabo.

ファシリテーションのスキルと手法に学ぶ-どんな力が必要か?-



日時 2015年11月18日(水)13:30~16:30
場所 4H演習室(4号館3階)
参加者 7名

あいにくの雨模様。朝から降り注ぐ雨でより一層寒さを感じながら、私は身を丸くして会場である4号館4H演習室へと向かった。本日はファシリテーションLabo.(ファシラボ)第4回目。本日は体調不良などの欠席連絡が多く、参加者が少なくなることは事前に把握できていた。季節の変わり目で風邪を引きやすいのだろうかと少し心配な気持ちになった。会場には既に何名か集まっていて、私は急いで受付の準備を行った。定刻から10分過ぎた13時40分、参加者全員で場のセッティングを行い(椅子で円をつくる)プログラムが始まった。少人数ということもあり、始めにアイスブレイクとして1人づつ近況報告を行った。2週間ぶりの人もいれば1ヶ月ぶりの人もいて、1人暮らしの事やバイト、映画についてなど様々な近況報告が行われた。
今回は、「ファシリテーションのスキルと手法を実地に学ぶ-どんな力が必要か?-」をテーマにファシリテーションのスキルの中でも「観察」と「フィードバック」を実践するワークが行われた。はじめに「あなたの大切にしたい『キャリア・アンカー』はどれ?」というワークを行った。このワークでは観察役を置き、観察役は、誰のどのような言動がグループワークの流れにどのような影響を与えたのかといった【プロセス】に注目し少し離れたところで観察をした。グループワークを行うためにみんなで机2台を持って来て、少し離れた場所に観察役用の椅子を用意した。観察役を立候補制で2名決め、私はグループワークに参加した。

  1. E.H.シャイン氏が提唱した「キャリア・アンカー」という8つの考え方の中から自分のキャリアを選択する時に、最も大切だと思うものを2つ選ぶ。
  2. 選んだものと選んだ理由を全員で共有。
  3. 全員の話を聞いた上で、再度自分が大切だと思う2つを決め直す。
  4. 再度選択した結果と理由を全員で共有する。
  5. ふりかえり

今回のグループワークは、1グループのみで、観察役もいて、「観られている感がすごい!」と声がひびく独特の空気感の中行った。

観察役を置いたグループワークを体験

ワーク後は観察者も加わり、観察役からフィードバックされた観察内容を参加者の体験と照らし合わせ、その場で何が起こっていたのかをみんなで分析(ふりかえり)を30分間行った。観察者は、どの場でどんなことが見えていたかを付箋紙に書き、模造紙に時系列が分かるように貼りだした。ワーク中に自分がとっていた行動や言動を観察者からフィードバックしてもらい、その時の自分の心境を全員で共有することでより深いふりかえりを行うことができた。そして、自分のキャリアについて見直す良いきっかけにもなった。また、これから社会に出ていく学生のキャリア像が可能性を秘めていて夢があり、みんなが眩しく見えた。1年生や2年生で将来の事をしっかり考えていて凄いと思った。15時15分となり、休憩時間となった。15時30分、再びプログラムがスタートし、今度は違う観察役2名を決め、チームリーダーとして望ましい人柄ベスト8を決める「ぼくらのリーダー」というグループワークを行った。今回も私はワークに参加した。

  1. 「リーダーとして望ましい人柄」のうちベスト5までが決まっており、残りの3つを選択欄から個人で選ぶ。
  2. グループで結果と理由を共有。
  3. グループ全員で合意できるベスト8を全て決める。
  4. ふりかえり

ワークは25分間で行った。個人決定の結果にバラつきが少なくベスト6・7はスムーズに決めることができたが、最後の1つで時間がかかった。ルールとして全員が納得しないと決定してはいけなかったため、みんなの意見を聞いて考えるも、決定には至らなかった。しかし、様々な話し合いを経た後、最終的に1つの提案で全員が納得しベスト8全てが決定した。将来の「キャリア・アンカー」を話し合うより、「リーダー像」を話し合う方が身近で想像しやすくワークがスムーズに進んだ。1回目のワークはグループの中に頼りになる学生がいて、自然とみんながその学生に任せてしまう傾向があったが、2回目はみんなが進行役となりワークに取り組んだ結果となった。1回目と同じように模造紙を使ったふりかえりを30分間行った。時系列でふりかえることによってグループワークの光景が想像しやすくスムーズに行えた様に思えた。「なぜその発言をしたのか?」「その時の気持ちはどうだったのか?」「みんなの意見に対してどういう思いだったのか?」など【プロセス】も同時にふりかえったので、みんなの気持ちの部分での発見もあり、深いふりかえりを行え、とても面白かった。3時間にもわたる講座は、ふりかえりシートを記入して終了となった。私は、今回の2つのワークを通して、メンバーによって自分がワークに関わる姿勢や運営方法も変わり、観察役がいることによってより深いふりかえりが出来ることなど新たな発見があり、とても楽しい時間となった。

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