2015年 第2回 ファシリテーションLabo.

ファシリテーションの機能とミッションを理解する



日時 2015年10月21日(水)13:30~16:30
場所 4H演習室(4号館3階)
参加者 12名

夏を思い返させるようなギラギラした日差しを感じながら、私は4号館4H演習室へ向かった。開始10分前くらいからバタバタと参加者が会場に集まりだした。会場には、両サイドにスクリーンがあり椅子が置かれていた。
定刻の13時30分、F工房スタッフである鈴木さんの挨拶から第2回目の講座が始まった。右側のスクリーンを中心に円を作るよう座り、前回のふりかえりを10分程行った。2週間前のことが鮮明に思い出せず、鈴木さんのふりかえりを聞きながら、前回取り組んだことを思い返していた。ペアを作り、「前回で印象に残っていること、学んだことは?」というテーマで5分×4回ペアを代えて話し合った。簡単に自己紹介をし、覚えていることを出し合ったが、どのペアになっても覚えていることが少なく雑談となっていた。ペアで話し合った内容を全体で共有することとなったが、誰も言い出せずソワソワした空気感になってしまった。テーマに沿ったことをあまり話せず雑談に走ってしまった私も中身の無い内容を共有することが恥ずかしく、手を挙げられなかったうちの一人である。緊張のせいか誰も発表せずにいると、大谷さんの案で今月10月が生まれ月の人が発表することになった。ただ10月・11月生まれがおらず、12月・1月生まれの人が発表することになった。「アイスブレイクをして、ファシリテーションってなんやろうって考えた」、「あまり覚えていないが、アイスブレイクが面白くて、お互い色々考えていることや近況を話し合った」などの意見が出て、約1時間ほど前回のふりかえりを行いました。14時15分大谷さんに進行役がバトンタッチされ、学びのコミュニティをつくるワークを行った。様々な対話を通じて、お互いのパーソナリティを知り、それを踏まえてニックネームを決めるというワークで、一緒に学び合うメンバー同士で、ニックネームを付けることはファシラボと日常を区切るねらいがあるとのことだった。5人グループを作り、聞いてみたいことリスト(下図スライド)を参考にインタビュー形式か対話形式で話し合い、キーワードとなるものでニックネームを考えたり、自分でアレンジして決めていった。



私たちのグループは5人で1人に対して質問を投げかけるインタビュー形式で行った。淡々とした質問の答えでパーソナリティを引き出すのは難しくニックネームを考えるのに苦戦したが無事みんなのニックネームを決めることが出来た。ニックネームが決まり、ニックネームと決まった経緯を全員で共有した。時間制限もある中で、名前をベースとしたニックネームや雰囲気からイメージできるもので決まったニックネームが多いように感じた。

15時25分から10分間の休憩を挟み、進行が鈴木さんに代わった。後半はファシリテーションの役割・機能について考えた。前半と同じ5人でグループワークをした。日常で「居心地がいい」、「居心地がよくない」、「対話が起こった」、「対話が起こらなかった」と感じた場を思い返し黄色の付箋紙にその場面と赤の付箋紙にその時の心境を記入した。個人で3分間記入し、模造紙に貼りながらグループでその状況や感じた理由を共有した。その後15分間で、「ここから、分かることは何か?」、「共有してみて、感じたことはなにか?」、「どういうことが言えるか?」について話し合った。そこで出た「新しいキーワード」は青色の付箋紙に書いて模造紙に追加していった。その後、グループで出たことを全体で共有した。友達と会った時に頑張ろうと思えたり、少人数の友人だと居心地がいい、意見が言いやすい授業など様々な場面が出された。私にとって居心地のいい場所は「実家」で親と犬が常に居て会話がないときでもリラックスできる空間である。みんなそれぞれ場所は違うが、そこにいる人との関係性であったり、空間が居心地の良さをつくっているのだと思った。

 


 

16時15分からは鬼塚先生によるミニレクチャーが行われた。ミニレクチャーでは、ファシリテーションの父的存在である社会心理学者クルト・レヴィン氏の歴史について学んだ。グループダイナミクス研究に取り組み「場の理論」を提唱したレヴィン氏は、離職をどう減らすか、生産性をどう向上させるか、戦時中の労働市場の変化にどう対応するか等を考える為に、会社経営者側の意見だけでなく労働者の意見にも耳を傾け人事管理に関わる研究をされていた。ファシリテーションが初めて日本に入ってきたのも教育現場ではなく、企業活動の中であったことも伝えられた。私は、レヴィン氏ついて以前、少しだけ話を聞いたことがあったが、ファシリテーションが教育現場ではなく企業活動で取り入れられていたということを初めて知った。私はF工房で働くようになり、「ファシリテーション」という言葉を聞いたので、自分の中でファシリテーション=教育現場という印象が強くなっていたせいもあり、企業活動で取り入れられていたことを知り正直、驚いた。時間が押していたせいもあり少し駆け足気味で終了した。本日の学びや気づきをふりかえりながら、シートに記入して第2回目が終了した。次回は、今回のミニレクチャーで説明できなかったアイスブレイクの役割やアイスブレイクを阻害するものについての話が聞けるとのことであった。ファシラボは、私にとって学生と一緒にワークに参加して学生の声を直接聞くことで学生の頑張っていることや悩み、学生の中で流行っていることなど学生の現状を知ることも出来る。こうした貴重な体験ができる場でもあるので次回もとても楽しみである。
ミニレクチャーであった話は下図のスライド資料通り。

 

模造紙を使ったグループワークを体験

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