教員紹介三田 貴

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三田 貴MITA TAKASHI

国際関係学部 教授

学位
Ph. D. in Political Science (政治学博士) University of Hawaii(ハワイ大学)
専門分野
政治学(未来学)、オセアニア地域研究、国際協力論、共生社会

研究テーマ

植民地化と脱植民地化に翻弄されてきた太平洋の島国の人々は、不平等な国際関係の下敷きになりつつも、したたかにそして力強く生きています。私は未来学(futures studies)という手法を軸に、「どうやったら小さな国が自立できるの?」「小国がグローバル経済飲み込まれないようにするには?」「海面水位が上昇して生活域が浸水してきているけど、どうする?」「どのような観光開発が望ましいの?」「生活習慣病をなくすには?」といった課題を、当事者の人々と一緒に考えています。

担当科目

国際社会と開発Ⅰ・Ⅱ、国際協力実務論Ⅰ・Ⅱ
Globalization Case Studies
基礎演習Ⅰ・Ⅱ、発展演習Ⅱ、研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
国際キャリア開発リサーチ

プロフィール

中学生時代にパラオに居住して以来、40年余りに渡ってパラオと深いかかわり合いを持ってきました。1980年代にパラオに滞在した時、パラオは「非核憲法」と「独立」との間で揺れていました。脱植民地化のプロセスを肌で感じながら、一つの国の未来について関心を持つようになりました。それ以来、オセアニア地域における社会的課題に関心を持ち、研究に加えて、在外公館で外交や開発に関わる実務にも従事しました。これまでの大学教員生活では、アジア・オセアニアにおける体験型学習の機会を数多く企画し、学生と共に学習してきました。研究では、当事者性を重視し、よりよい未来のための方策を検討します。教育では、学生に「教える」(知識を伝達する)のではなく、未来を変革に導くリーダーとなる学生のキャパシティをいかに引き出すかということに関心を持って取り組んでいます。学生とともに、時には一緒にフィールドに出て、課題や解決策を発見し学びを進めることが何よりも楽しく意義ある活動だと感じています。

学生へのメッセージ

小学校を卒業してすぐに、英語も現地語もわからないまま外国(パラオ)に暮らすという経験を私はしました。多文化共生などという言葉もまだない時代でした。日本人学校もない場所です。10代前半のこの経験をきっかけに、自分とパラオとの強くて長い関係が生まれました。いま、日本の大学で学ぶ学生の皆さんも、機会を見つけて海外に出かけたり、日本にいる外国から来た人々とたくさん交流して視野と受容度を広げてほしいです。グローバル化が様々な形で進む中、人々がお互いに影響し合い、世界をより良くする方向で協働することができれば、社会は変わっていきます。学生の皆さんが、この広大で多様で魅力に満ちた世界の中で、違いがあることを受容し尊重し楽しむことができるグローバルシチズンとなり、社会の課題を解決することに羽ばたいていけるよう一緒に歩みましょう。

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