教員紹介近藤 剛

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近藤 剛KONDO GO

文化学部 国際文化学科 教授

学位
博士(文学)(京都大学)
専門分野
ヨーロッパ思想史、宗教学、キリスト教神学

プロフィール

兵庫県西宮市出身です。これまでの生活圏は、ほとんど京阪神です。少年期にツタンカーメンの王墓を発掘したハワード・カーターや伝説の都市トロイアを発見したシュリーマンに憧れて、古代への情熱に駆られました。古代遺跡を実際に見たくなり、中学二年生の時にエジプトへ行きました。随分とカルチャーショックを受けたことを思い出します。映画のインディ・ジョーンズのような考古学者になりたかったのですが、土を掘ることから魂を掘ることへ関心が移行し、思想文化の世界に魅了され、宗教や哲学を専門的に学ぶようになり、現在に至っています。気持ちとしては、まだ学生気分から抜け出ておらず、知的好奇心の赴くままに探究を続けています。これまで、京都大学、同志社大学、関西学院大学などの非常勤講師を歴任し、神戸国際大学教授を経て、本学に着任しました。

研究テーマ

近現代ドイツ・プロテスタンティズムの歴史的展開(パウル・ティリッヒを中心に)
現代神学の諸問題(義認論、神義論、正戦論、宗教間対話)
現代社会と宗教の関係(冠婚葬祭、認知宗教学、QOD、死生論)
文明論をめぐる哲学的・倫理学的考究(無神論、ニヒリズム、ディストピア)

研究活動・教育活動

【単著】
『哲学と神学の境界-初期ティリッヒ研究-』(ナカニシヤ出版、2011年)、『増補版 キリスト教思想断想』(ナカニシヤ出版、2014年)、『問題意識の倫理』(ナカニシヤ出版、2015年)、『尚古の思想-反時代的省察-』(ナカニシヤ出版、2023年)
【編著】
『現代の死と葬りを考える』(ミネルヴァ書房、2014年)、『現代の結婚と婚礼を考える』(ミネルヴァ書房、2017年)
【共著・分担執筆】
『キェルケゴールとキリスト教神学の展望』(関西学院大学出版会、2006年)、『比較宗教学への招待』(晃洋書房、2006年)、『愛を考える』(関西学院大学出版会、2007年)、『神の探求』(創元社、2007)、『宗教学事典』(丸善、2010年)、『自然の問題と聖典』(キリスト新聞社、2013年)、『大学教育の変貌を考える』(ミネルヴァ書房、2014年)、『キリスト教神学命題集』(日本基督教団出版局、2022年)

担当科目

国際文化基礎演習、国際文化演習Ⅰ、国際文化演習Ⅱ、世界の宗教、キリスト教文化、思想文化論、ヨーロッパ文化論、観光と宗教、文化学概論、比較文化概論、カルチュラル・スタディーズ、文化学部の学びとキャリア

ゼミ活動テーマ

自分とは何なのか、どこから来たのか、どこへ行くのか、今ここに存在している理由とは何なのか、そうした根源的な問いに関心がある学生を歓迎しています。現在の世界情勢を語る上で、欧米の動向は決定的な意味を持っており、触れないわけにはいきません。いわゆるグローバル・スタンダードの構築に指導的役割を果たしてきた欧米文化の形成には、キリスト教からの影響が少なからず見受けられます。例えば、民主主義や資本主義といった欧米的システムの根幹にも、キリスト教の思想が反映されています。私のゼミでは、欧米の思考パターンを思想、宗教、文化との関連で総合的に解説し、その視点から世界情勢を読み解き、国際文化の理解に努め、寛容性を育んでいます。

学生へのメッセージ

私の講義は、どのような科目であっても、先ずは幾つかの時事問題に触れることから始まります。一人の人間として、今どのようなことに関心を持ち、世相に対してどのような意見を持っているのか、ある程度、学生の皆さんには知っておいてもらうように努めています。大学のゼミや講義においては、客観性(中立性)という高みに立つことが大切であり、独自の意見を主張すべきではないという考え方もありますが、それに反して、私は出来るだけ自分の見解を述べるようにしています。つまり、皆さんがそれを肯定するにせよ否定するにせよ、何らかの「踏み台」となるような一定の価値判断を示してみせることが肝要であると思っています。私を「踏み台」にして、皆さんが届かなかった上にあるものへ手を伸ばして直につかむ経験をしてもらいたいと願っています。

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