「人脈づくり」の大切さとスキルを学べたイタリア留学(松尾 仁さん)

私が留学したペルージャは留学生が多く、若者の活気溢れる街でした。10カ月の留学生活は毎日が楽しく刺激的でした。そして、周りの人々と積極的に交流することによって、私は成長できたと思います。

ペルージャ外国人大学は世界中から学生が集まることで有名で、学内には様々な国籍の学生がいます。私は10カ月の間に約50カ国の学生と友達になり、彼らから多くの文化を学ぶことができました。これほど多くの国の人々と知り合えたのは、環境が良かったこともありますが、自分から積極的に交流したからだと感じています。
イタリア語は日本で2年間学びましたが、留学の最初の頃はもちろん上手く話せませんでした。最初の3カ月コースの授業は、私にとってレベルが高くて大変でした。西アジアや東ヨーロッパのクラスメートは習得が早く、先に上手にイタリア語を話すようになっていきます。ですが私は、周りのレベルが高ければ高いほど「その人たちに追いついて抜かそう」と考える、負けず嫌いな性格なので、自分にとってはプラスになったと思います。
「語学は慣れ」なので、はじめから上手くいかないことは想定内でした。めげずに友達と交流していく中で、徐々に良くしていこうと考えていました。授業中に率先して発言したり、休日にご飯を一緒に食べたり、イタリア語で話す機会を多くして、次第に慣れていきました。そうすると半年を過ぎたあたりで、友達との会話や授業での理解度が上がり、段々と力が付いてきていることを実感できて、とても嬉しかったです。

大学の校外学習にて
モンテファルコにて

授業外の生活もとても充実していました。イタリア語の上達と現地の人々との交流を目的に、現地の日本人教師の方に紹介してもらって、キックボクシングの練習に通いました。私は小さい頃から武道をしていたこともあり、練習にはすぐに慣れました。スポーツは心と心が通じ合うということを、イタリアでも感じることができました。
また、ペルージャで知り合ったイタリア人の友達の故郷であり、ウンブリア州の有名なワインの産地でもあるモンテファルコに行きました。そこのワイナリーでは、名産ワインのサグランティーノの試飲、そしてそこでのみ販売しているオリーブオイルの味見をさせていただきました。双方とも非常に味わい深く、イタリアでしかできないとても貴重な経験でした。

デュッセルドルフでのソフトボール大会

この留学で私が特に力を入れたのは、現地で働く日本人との交流でした。留学前に決めた個人テーマ「イタリアで働く日本人の実態」に沿って、多くの方々にインタビューをしました。なかには、「語学留学をしているのだから、日本人との交流はナンセンスだ!」と思う人もいることでしょう。しかし私は、語学力の向上は当たり前のことと考え、それ以外に、他の人よりもレベルの高いことをしたかったのです。
そのおかげで、イタリアで働いている京産大の先輩と知り合い、その方の紹介でイタリアで働く多くの日本人と繋がりを持つことができました。日本ではなかなか知り合う機会がない国連職員の方や在イタリア日本大使館の方々をはじめとして、多くの方々のお話を聞かせてもらいました。どこに行っても「人脈が大切」ということを、留学を通して学べました。このことは、私のこれからの人生に大きな影響を与えるだろうと感じています。

ペルージャでのユーロチョコレート
留学は自分次第で変化します。ただ行くだけなら誰でもできますし、最近では多くの学生が留学を経験します。留学をしたからといって特別視される時代は、終わりに近づいているのです。したがって、留学をするにあたって自分自身の目標を決め、それを目指して現地で積極的に行動しなければならないと思います。私はそれが達成できたと感じているので、これからの自信になっていくことでしょう。
イタリア長期留学という忘れられない夢のような経験を活かして、就職や未来について考えていきたいです。私のような経験をしたい人を、イタリアとペルージャ外国人大学は快く受け止めてくれるはずです。是非行ってみてください!
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