留学体験記が届きました
(西岡 拓海さん オーストラリア)

アデレード市内
私は2017年3月から2018年3月までの1年間、オーストラリアのアデレードという都市で語学留学をしました。アデレードは南オーストラリア州にあり、比較的小さい都市です。あまり知られていませんが、この都市は2017年に世界で最も住みやすい都市第5位に選ばれており、勉強するには最適な環境になっています。また、アデレードは家賃や交通費が安く、リーズナブルに過ごすことができるので経済的な理由から留学を悩んでいる方にはおすすめです。
語学学校のクラスメイト
私はこの留学の前までに1度も海外渡航経験がなく、初めは日本と違った生活や学校、文化に慣れることが大変でした。英語もあまりうまく話すことができなかったため、ホストファミリーに迷惑をかけてしまったり、誤解を招くようなこともあり、最初の1ヶ月間は大変でした。特に着替えなどするとき以外は、部屋の扉を開けていないと、話したくないという印象を同居人に与えてしまいます。しかしそのことを知らなかったため、ホストファミリーには誤解を招いてしまったことがありました。しかし、つたない英語でも諦めず自分の思いを伝えることによって誤解を解くことができました。また、オーストラリアの人たちに何度も助けられました。彼らは優しく、フレンドリーな方が多い印象でした。道に迷っていると声をかけてくれ、車が故障したときは手や服が汚れるのを厭わず修理を助けてもらったりしました。見ず知らずの人でも当たり前のように自ら手を差し伸べる彼らを本当に尊敬し、私も彼らを見習い、そのような行動をとろうと思いました。

シェアハウスで一緒に住んでいた友人
私は、南アフリカ共和国、インド、中国、オーストラリア出身の友人たちとシェアハウスに住んでいました。家族のように毎晩夕食を一緒にとり、また月に1度郷土料理をそれぞれ振る舞うパーティーを催しました。彼らの料理はとても美味しかったのですが、私が作った牛丼はあまり人気がなく、酷評だったことは今でも良い思い出です。またお皿をもって食事をすること、お汁や麺類を音を立てながらすすることなど、日本の食事マナーがあまりにも酷いと言われたこともショックでしたが、日本を客観的に見ることができる良い機会でした。夕食時、毎晩のように彼らとそれぞれの母国についてディスカッションをしました。その中でも特に南アフリカ共和国の友人の話が心に残っています。南アフリカと聞くとあまり発展していないイメージでしたが、実際には日本よりシステムが進んでいるなと感じました。例えば、友人の話によると銀行と携帯電話会社がつながっており、支払いはすべてカードで、その情報もすぐに携帯に届くようになっているとのことでした。現在でも現金が必要な日本とは違い、デジタルな発展を遂げている南アフリカ共和国に驚きました。また治安が悪く、乱闘に巻き込まれ酷い怪我を負った話を聞きました。彼の背中の傷跡は衝撃的で、いかに自分がこの安全な環境の中で甘く生きてきたのか考えさせられました。

この時の経験から、このような生の情報を得ること、そしてその現実を直視し、理解し、受け止め、自分なりに対峙することによって、私がなりたかったグローバルな人間になることができるのだと思いました。現在はテクノロジーの発展により、簡単に情報を得ることができるようになりました。しかし、それは決して真実ばかりではなく、自分の目で確かめ、解釈することによって、それが真実として自分のものになるのだと思います。オーストラリア留学が私にとって初めての海外経験でしたが、これから実際にたくさんの国を実際に訪れ、真実をこの目に焼き付けたいと思っています。

最後に、私はドイツ語専攻の学生ですが、英語を使って世界中の人達と話すことが私の夢だったので、多民族国家の一つであるオーストラリアへ留学をしました。友人たちがドイツへ留学する中、このような思い切った決断をしましたが、本当に良かったと思っています。もし自分の専攻と関係ない国に行きたいと思っているなら、それを実行してみてください。また、私は手続きなどすべて自分で進めたのでとても苦労しましたが、京都産業大学には親身になって相談してくださる先生や職員の方がいらっしゃるので、自分一人で考え込まず、ぜひ周りに相談することをおすすめします。

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