留学体験記が届きました(齊藤 聖さん ライプチヒ大学)

地元チームの集合写真
私は2016年2月から12月末まで、約10ヶ月間ライプチヒ大学に留学しました。ライプチヒは音楽や芸術などの文化的な面で有名であり、音楽家バッハにゆかりのある街としても知られています。またここ最近では、サッカー1部リーグに所属するRBライプチヒも知名度を上げています。
そのような素晴らしい街での生活を振り返ってみると、まだ21年間しか生きていませんが、もっとも充実した1年間だったと感じています。
もちろん、異文化の地で生活することは楽しいことだけでありませんでした。特にそう感じたのは、語学面です。留学当初は語学学校での授業に苦しみ、先生の話すことを正確に聴くのもやっとで理解するのにも時間がかかりました。文法面などの書くという分野においては問題ありませんが、発音などの話す力や、聴く力は顕著に低いのだと実感させられました。ただこのような事は、現地でしか体験することの出来ないことだと思います。そういった時間があったからこそ、自分の語学レベルを向上させることが出来たと考えています。

また私はサッカーに興味があり、ネイティブのドイツ語を学ぶために地元のSV Lindenau 1848というサッカーチームに所属していました。チームの9割がドイツ人で、外国人は私とシリア人、スペイン人だけでした。語学学校で毎日ネイティブのドイツ語を聞いているから大丈夫だと、高を括っていましたが、いざ練習が始まるとコーチが何を言っているかまったく分からず、そのせいもあってか練習を外されることもありました。語学学校の先生でも聴き取るのに時間がかかっていたのですか、実際のネイティブはさらに2倍速く感じました。ただそれからはコーチやチームメイトが私のために分かりやすく説明してくれたり、動画などを利用してくれたりしました。もちろんこれをきっかけにドイツ語習得により一層励むことが出来ました。すぐにとはいきませんでしたが、だんだんコーチの言うことが理解でき、毎週末のリーグ戦にも出場出来るようにました。しかしドイツ人は背も高く屈強で、ぶつかると飛ばされるなんてよくありました。また彼らはサッカーに対する情熱が高く、ひとつひとつのプレーにも絶対に負けない、という気持ちが伝わってきました。こういった事は日本では体験したことがなかったので、とても新鮮で楽しく、また羨ましいなとも感じました。日々の練習や試合がとても待ち遠しかったです。特に印象に残っている試合があります。それは、リーグ戦前半戦の最終節のタービー戦です。チームメイトやコーチのやる気は、どの試合とも違っていたのが印象的でした。またこれが日本に帰国する私にとっての最後の試合だったので、なんとしても勝ちたいという気持ちがありました。結果は2-0で勝利に終わり、私も1ゴール決めることが出来ました。ゴールを決めた際に、ベンチにいるコーチやチームメイトが声を上げて喜んでいる姿が今でも忘れられません。
このチームではサッカーを通して、多くの友人が出来、ドイツ人の精神的な部分を学べました。彼らと共にサッカー以外にもクリスマスマーケットやディスコに行ったりと多くの時間を共有出来たのは本当に良かったです。

最後になりましたが、今思えば本当にサッカー一色のドイツ留学だったと思います。それでも後悔はないです。むしろこんな素晴らしい留学生活を送ることができて、とても楽しかったです。この経験をいい思い出として終わらせるのでなく、今後に生かしていくつもりです。もしこの先苦しいことがあっても、この留学を思い出し、前に進んでいきたいと思います。

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