「ドイツ語海外実習」長谷川 出海さん(メディア・コミュニケーション専攻)

トーマス教会前に建てられたバッハの像
2014年2月23日から3週間、ドイツのライプチヒで語学実習を行ってきた。ライプチヒは音楽の街として有名であり、古くから多くの音楽家や作曲家達がこの街で活動してきた。我々のよく知るヨハン・セバスチャン・バッハもここで様々な業績を残している。
ライプチヒには有名な教会が2つある。1つはトーマス教会、もう1つはニコライ教会である。どちらも訪れたが、中はステンドグラスが飾られ、古い建築仕様にはとても興味をそそられた。毎週金曜日と土曜日にはどちらかの教会で少年合唱団によるコンサートが行われる。実際ライプチヒ大学の講師に連れて行ってもらったのだが、その歌声に感動した。まさに天使のような歌声であった。授業で、彼らの一年を追った映像を見せてもらうことができた。オーディションから始まり、親の元をはなれ、寮で過ごし、歌唱の勉強をしている姿が映っていた。時には辛そうな場面が、ある時は楽しそうに遊んでいる場面が映し出された。まだ幼く小さな子や我々と同じくらいの子まで様々な年齢の少年たちが多くの経験を経て成長していく様子を見ることができた。

トーマス教会での少年楽団によるコンサート
バッハも少年合唱団を指導した人物として有名である。トーマス教会の目の前にはバッハを称えたバッハミュージアムが建てられている。そこではオーディオガイドの説明を聞きながら展示物を見て回れるようになっていた。バッハの残した曲を聞くことができ、バッハが使用していたオルガン、遺品、家系図などバッハの歴史をたどることができる。
ライプチヒにはゲヴァントハウスと呼ばれるコンサートホールもある。ここではオーケストラの演奏を聴くことができた。私はオーケストラの演奏を聴くことなど初めての経験だったため、非常にドキドキしていたが、無数の楽器たちが勢いよくタイミングを合わせ演奏する姿に感動した。演奏は休憩をはさみ、全部で2時間ほどであったが、あまりに気持ちよく眠くなってしまった。

ライプチヒの街に数多くのこのマークがある。
これが「音楽軌道」である
ライプチヒの街には音楽軌道という音楽の名所をつなげる目印がある。それは道に刻まれており、そのマークをたどることでトーマス教会やゲヴァントハウスなどの音楽の遺産を観光できるという仕組みになっている。教会やコンサートホールだけでなく、昔の有名音楽家が住んでいた家や建物の跡地など様々も訪れることができ、ポイントごとに解説が書かれた看板が立っている。稀にボタンの付いた機械が置かれており、押すことで音楽が流れてくるという面白い仕組みになっている。音楽軌道はライプチヒの街を1周するようにできてあり、ポイントは全部で23か所。私も半分ほどたどってきたが、1時間かかった。全部見て回るには2時間ほどかかるそうだ。
ライプチヒにはミュージアムがたくさん建てられており、音楽軌道のルートの中にグラッシーミュージアムというものがあった。そこはピアノの博物館のような所だった。ピアノの歴史のようなもので、一番初めにできたものから年代順にならべられていて、楽器の歴史の奥深さに触れることが出来た。

3週間ライプチヒに滞在する中で数多くの音楽に触れることができた。それはライプチヒが音楽の街である証明となる。歴史も深く、街中に音楽に溢れていた。音楽を愛する者にとっては絶対に訪れて損はないだろう。今回の海外実習は3週間と短いものではあったが、自身の経験としてはすごく貴重な体験となった。これからどんな形で海外に行くことがあるか分からないが、今回のことを思い出し、役に立てることが出来れば良いと考える。

音楽軌道を辿ると随所にこのような青い看板が立っている
グラッシーミュージアム内のピアノの展示物。
綺麗に保存されているピアノが数えられないくらいにある
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