「Deutschlernen in Deutschland」 佐々木 悠貴さん

この3週間の短期留学を終えて、私は様々なことを感じ、経験しました。そしてさらにドイツにも興味が湧き、もっとドイツの事をより知りたいと強く感じました。 出発前はドイツ語の向上のことしかあまり考えていなかったのですが、実際行ってみると、日本との様々な違いが目に付くことが多く、しかしその中でも共通点があり、驚きや気づきがたくさんありました。そこで、その違いと共通点をテーマにして、いくつか挙げたいと思います。 この語学研修に参加するまで、ドイツに限らず、ヨーロッパは遠い存在でした。幼少期に1回スイスに行った経験があったというものの、あまり覚えていないので、初と言っても過言ではありません。だから、新鮮な気持ちでヨーロッパ、またドイツに行き、発見、経験しました。

  • 大きな違いとしては、もちろん街並みです。テレビや学校でしかあのような風景を見たことがなかったので、感動しました。建物1つ1つ「いちいち芸術的」で全て博物館のような、歴史を感じるような建物ばかりでした。町中はマンションやアパートがあり、ごちゃごちゃしているイメージでしたが、Tramで20~30分乗って郊外に出ると、景色が一転して、一軒家の多い広々とした家が建ち並び、田舎を感じることができました。都会から田舎に変わって行くのを見ているだけでも楽しかったです。
  • ドイツは喫煙者が多くいて、Hauptbahnhof では煙草の吸殻がたくさん落ちていました。また、interDaF(語学学校)のスケジュールの中に日本語を学んでいるドイツ人との交流がありました。もちろん、そのドイツ人も喫煙者です。その人と話をしていると、「ヨーロッパの人たちの喫煙者は結構いて、その煙草も自分で葉とフィルターを紙に巻いて作るよ」と言われました。日本ではあまり見ない光景だと思い、そのことを伝えると驚いていました。
  • TramがLeipzigの町中を走っていいました。細い道でも走っているので、交通手段には困りませんでした。もちろん、ドイツは自動車大国なので、たくさんの車が走っていたのですが、大きな事故はなくTram同士の事故もありませんでした。あれだけの車の量とTramの量が多い中で、なぜ日本とは違い、事故が少ないのか自分なりに考えた結果、Tramの運転手も車の運転手も安全運転を心がけると同時に、相手のことを考えているのだと思いました。また車の免許取得の試験もアウトバーンなどがあるため、日本よりの難しいようです。車の話でいうと、日本では高くて買えないようなブランドが当たり前のように走っているのを見ると「さすが!」と思いましたが、その中でトヨタや日産の車を見るとこれもまた「さすがだな。」と思いました。
  • 小さなことで言うと、ドイツにいる間に、ベビーカーを押したお母さんをよく目にしました。そのベビーカーが日本と違っていて、ドイツのベビーカーはほとんど赤ちゃんがお母さんの方を向いて寝ているというタイプでした。日本のベビーカーは赤ちゃんが景色を見られるようなタイプが多いと思います。私が思うにドイツのタイプは親が子供の様子を常に確認できるように、また日本のタイプよりも大きいために、より赤ちゃんにストレスを与えないようそうしてあるのかなと思いました。逆に日本のタイプは散歩やお出かけの際、景色やその環境を見てその中から学ぶべきものがあり、赤ちゃんの成長に繋がるのかなと思いました。また日本はスペースあまりないために、折りたためばコンパクトになり、邪魔にならない前向きのベビーカーが多いと思いました。
  • ドイツに行く前に聞いていたように、朝ご飯はパンを食べ、昼は豪華に家族と食べ、そして夜はKaltes Essenというように温かい料理が余りないのかと思っていましたが、そうでもなくこのような食生活をしている人は少なくなってきているようです。ドイツ人の一日の食事は、「朝パンを食べ、昼もパンやサンドウィッチ、ソーセージを食べ、夜はビールでおなか一杯にする」みたいです。さすがドイツ人と思ったのと同時に、家族で食べないだけで、昼は多めに食べるのには変わりはないと感じました。
  • 3週間過ごす中で、ビールや水、食材でいうとジャガイモや玉ねぎなどをとても安く手に入れることができました。ドイツはやはりビールの国であり、ジャガイモを主食としているだけのことはあるなと感じ、またドイツは私たち学生の味方だなと感じました。ビールは私が見た中での最安の価格で30セント(日本円:約40円)、2L水は大体60セント(日本円:約75円)でした。これを見るとビールより水のほうが高いのかと思うかもしれませんが、水も相当安いことは確かです。野菜はKg単位で売られているのがほとんどで、それでも1ユーロ程で買うことができました。また、そのジャガイモの味が日本のとは違い、ドイツのジャガイモのほうがおいしいかなと私は感じました。
  • 本屋さんに寄った時に感じたことがありました。まず感じたのは男性用雑誌がなかったのには驚きました。私が回った本屋さんには少なくともありませんでした。ファッションの最先端のドイツにはファッション雑誌など必要がないのかなと感じました。あとは、ハリーポッターのような分厚めの本や小説よりも絵本のほうが高かったのです。もう一つはその本屋さんのなかにウォータサーバーがあっていつでも水が飲めるようになっていました。あれは「立ち読みしてください。」と言っているような感じで置いてあり、日本ではあまり見ない光景だと思いました。

まだまだあるのですがこのぐらいにしておこうと思います。

私がこの3週間で特に感じたことは、人との出会いです。京産生としてドイツに行きましたが、一緒に勉強したのは大分から来た生徒や東京から来た生徒と様々です。さらにはドイツに来た理由も第二言語で学んでいた生徒であったり、ドイツの建築物に興味があってきた生徒であったりと様々でした。interDaFのプログラムでBerlinやDresdenなど色々な場所に訪れ、歴史や文化を感じ、そしてドイツ語を学び、とても良い経験をしました。またそのプログラム中で、ドイツ人との交流はとても重要だったなと思います。喋っていても楽しいし、その話も興味深く、日本語の勉強にために参加しているのにもかかわらず、私が勉強になったように思います。そのドイツ人の友達と日本の政治やメルケル首相の考え方など日本にいる時には話さないようなことを話し合うことで、ドイツ人が考えている日本やドイツ国内のことを知ることができ自分のためになったと思うし、色々な見方があるのだと感じました。
ドイツに行く前は、「ドイツもヨーロッパの一つだから同じだろう」と考えていたのですが、実際行くことで、LeipzigとBerlin, Dresdenですらあれだけ違うことが実感できました。当然ヨーロッパの国々は全く違うものだと感じ、謝りたい気持ちです。また、他の国にも行ってみたいと感じ、ヨーロッパだけでなく、英語圏など日本からは遠い国にも行ってみたいと思いました。
この3週間の短期留学は何もしなくても時間が過ぎると思っていて、確かにあっという間に過ぎたのですが、とても有意義に過ごせたと思います。行ってよかったと思います。しかし、この経験を人に話しても私ではうまく伝わらないので、百聞は一見に如かずというように、やはり実際行って感じるのが一番だなと思います。

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