「海外実習を経験して」 高屋 賢太郎さん

ライプチィヒ市街の夕暮れ時の様子
私は約三週間のドイツでの海外実習を通して、様々な経験をすることができました。ここでは、現地での生活の様子と特に印象的だったことについて紹介したいと思います。
現地での生活はどれをとっても私にとって新鮮なものでした。スーパーでの買い物のしかたや公衆トイレの使い方、寮でのドイツ人との生活、他にも目につくものは多数ありました。会話がすべてドイツ語で行われていたために、必要以上に難しく感じることもありました。中でもドイツに到着後、初めてのスーパーでの買い物はとても緊張し、難しく感じたことを覚えています。日本で買い物の仕方についても事前に学習していったにも関わらず、いざ一人で買い物をするとなると決して難しいことではないはずであるのに、自分のドイツ語での会話に対する自信の無さや周囲への戸惑いが先行してしまい、かなりおどおどしてしまいました。学生寮の近くにあるスーパーだったので、そこで働く店員さんもおそらく私の様な学生の対応にも慣れていたのでしょう、優しく丁寧に対応してもらったことで、少し緊張がゆるんだことも覚えています。この初日での出来事のおかげで、それ以降の生活では必要以上に恐れることもなくなり、むしろコミュニケーションをとることにチャレンジしてみたいという気持ちが強くなったと思います。
また、寮に帰れば隣の部屋にはドイツ人の学生がいる、という状況はとても大きな経験をもたらしてくれました。とても気さくなその学生は、私の緊張を察してくれたのか、それとも物珍しさからかまってみたくなったのかはわかりませんが、散歩に誘ってくれたり、一緒にサッカーをしたり、現地の人でなければ行かないような場所にも連れて行ってくれたりと、毎日楽しく過ごすことができました。その学生が英語を勉強していたこともあり、一年間学習しただけのドイツ語に加えて、英語での会話も可能となり、私と彼との片言な会話でもそれなりにコミュニケーションを取れました。専属のドイツ語の家庭教師を持ったようなこの状況のおかげで、自身のドイツ語が日に日に向上していくのを感じることができ、語学習得へのモチベーションにもつながりました。
私がドイツで一番楽しかったことはサッカーの試合観戦をしたことです。海外実習に行くことが決まってから、ずっと楽しみにしていたことでもあったのでとても興奮し、時間が過ぎるのが本当にあっという間でした。二部リーグの平日の試合でしたが、たくさんのサポーターが応援しにきているのを見て、サッカーというものがドイツ人の生活の中に文化として強く根付いているのだと感じました。もちろんすべての人がサッカーを好きであるというわけではありません。それでも、小さな子供から老夫婦に至るまで様々な年齢層の人が楽しんでいる姿を見て、「スポーツが平和をもたらす」、「夢を与える」という言葉がいろいろなところから聞こえてくる理由がわかったような気がしました。
実体験でしか感じることのできない感情や考え方、文化の違いなどを経験できた海外実習はとてもいいものでした。人生経験の一部に海外での経験が加わり、人として一回りも二回りも成長することができたのではないかと思います。
サッカーの試合観戦をしたときに現地のサポーターと撮った写真
よく見かけるcurrywurstとポテト
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