「フライブルクへ行って」 山本 実沙季さん

私は、2015年3月2日から27日の約1か月間ドイツのフライブルク大学へ短期語学留学に行きました。私にとって今回のドイツが初めての海外だったので出国前はとても不安でした。出国直前にヨーロッパでは大きな事件がおきていたので海外で暮らすことへの不安と、ヨーロッパの治安の悪さへの不安で行くのが嫌になっていました。
ドイツへ行ってからも序盤は毎日日本へ帰りたいと考えていました。私は学生寮で生活していたのでフラットメイトにイタリア人のフランチェスコとパキスタン人のエマンド、日本人のりかの4人での共同生活が始まりました。母国語が異なるので、寮内では主に英語でコミュニケーションをとっていました。ここで気づいたことは、英語にも話す人の母国語によって日本語の方言のように訛りがあるということです。イタリア人のフランチェスコの話す英語は比較的聞き取りやすかった一方、パキスタン人のエマンドの話す英語は普段リスニングなどで耳にする英語とイントネーションや区切るタイミングが異なっていたので1回で聞き取ることがなかなかできませんでした。しかし、フラットメイトたちは皆優しくフレンドリーだったので毎日の生活がすごく楽しかったです。なので終盤にさしかかると毎日会話していたので聞き取りにくさもあまり感じることもなく会話を楽しむことができました。
ドイツで生活する中で良いと思うことがありました。それは、ドイツのスーパーやお土産屋さん、レストランとお店に入店すると店員さんが笑顔で“Hallo!”とあいさつしてくれることです。また、お店のオススメの品もたくさん教えてくれたことです。たとえば、チョコレート屋さんに入ると“Hallo!”と言ってこれおいしいよ。食べてみる?と何個も試食させてもらえたので自分の好みの味を選ぶことができました。お肉屋さんやワイン屋さんも同様に細かく1つ1つ丁寧に教えてもらうことができました。私が行ったフライブルクのワイン屋さんは特に丁寧でこれは渋いやこれはドライフルーツの味がするなどすごくわかりやすくジェスチャーや表情で店員さんの好みの一品を教えてもらうことができました。日本では入店しても会計の時も「こんにちは」とはあまり言われません。そのため、ドイツやフランス、スイスのお店で挨拶を交わした時に歓迎されているようで気持ちよく買い物ができました。日本に帰国してお店に入るとやはり挨拶は「こんにちは」ではなく「いらっしゃいませ」で笑顔はなく言っているだけのようで冷たく感じました。日本のお店はサービスがとても良いとよく言われます。たしかにサービス精神は日本が優れていると思います。来店するお客さん1人1人に笑顔で挨拶すればもっと良いと思いました。私自身アルバイトでアパレルをしていて海外の人がよく来店してくるのですが、この経験を活かして挨拶を1人1人したいと思いました。
また、ドイツで道がわからなくなり、道を尋ねると道を教えてくれるだけでなく一緒にその場まで連れて行ってくれる方が多く、すごく優しいと感じました。それを受け私は日本で困っている人がいたり、道を尋ねられることがあれば時間がある限りその場まで一緒について行ってあげれるような人になりたいです。 ドイツに行って日本のことを外からみることができ、日本の良さを知ることができました。日本にいる時は当たり前のことだと思っていたことが海外に行くと当たり前ではなく日本特有のことだったと気づくことができました。24時間営業のコンビニがあること、日曜日でもどの店も営業していて人がすごくあつまること、列は崩さずきれいに並んで順番をぬかさないこと。良い点を挙げればきりがないくらい日本には良い部分がたくさんあると再認識することができました。
今回の留学を終えて、初めて海外に行き、今まで当たり前だと思っていたことが覆され、カルチャーショックを受けて外側から日本を見ることができたくさん経験することができてこの貴重な経験を今後の大学生活やドイツ語学ぶにあたり活かしていきたいと思いました。当たり前のことを当たり前だと思わず日々の生活を有意義のあるものにしたいです。そしてまた、ドイツへ何らかの形で訪れたいと思います。
PAGE TOP