山本 沙耶さん(リヨン/リヨン・カトリック大学(ILCF))

フランス留学体験記

私はリヨンに約5カ月間滞在し、パリに約3週間滞在しました。
リヨンでの生活は、初めはとても辛いものでした。
最初の一週間が日本でいる一カ月に感じた程、不安で慣れるのに時間がかかりました。それは、人見知りという私の性格も少しは関係していたと思います。
学校は、フランス語を勉強しに来ている外国人ばかりで、フランス人の友達は全然できませんでした。クラスメイトは多国籍で積極的に発言し、言葉が分からなくても伝えようとする熱意に、私は圧倒されていました。授業で色々な題材についてクラスメイトと討論することが頻繁に行われ、自分の意見をはっきり言う事と 伝えようとする努力の大切さも同時に学びました。
フランス人とは、同じ大学の友達の先輩から紹介してもらい、パーティーで話をする場が出来ました。様々な考えを持った人たちと話しあうことは、私の今までの価値観を変えてくれるチャンスとなりました。フランスに行ってからは、自分の事を話す機会が多く、自分の事を話すことによって、今までの自分を見直すこと ができ、長所を大切にしながら、短所と向き合い、直していくことが出来ました。日本にいた自分と比べて、随分社交的になったように思います。
パーティーで出来たフランス人の友達と、巻きずしを作ったり、カレーを作ったり、お好み焼きを作ったり、バスケットボールを一緒にしたり、とても楽しく過ごせました。
滞在していた寮では、ずっと人と関わるのをせずに暮らしていましたが、共同キッチンに頻繁に行くようにし、そこでまたフランス人の友達もできました。
最初は不安で仕方なかったリヨン生活も、かけがえのない友達ができ、自分の落ち着く場へと変化していきました。
パリでの約3週間は、友達とアパートをシェアしました。
街を散歩し、美術館に行ったり、カフェでゆったりしながら、隣に座ったフランス人と話をしたりしました。パリでは世界カ国からの旅行者がいるので、お店の店員さんは英語で話しかけてきます。その時に、フランス語で返答すると一言なのに喜んでくれるのが印象的でした。
フランスでの生活は、水が止まったり、ハプニングが多くありましたが、その度に人に助けられ、人のありがたみを感じる事ができ、感謝する心を知りました。
日本では多忙だった私も、フランスのゆっくりな生活を経験することによって、今何をすべきか、何が大切か、今の自分に何が足りないか、を考える時間ができて、自分を見つめ直すことができました。
留学に行く前に考えていた、「留学後の自分」と、今の「留学を経験した自分」は全然違って、自分の事を好きになれたというのが一番大きいです。機会があればまた留学に行きたい!と思えるよい経験となりました。

外国語学部 フランス語学科 山本 沙耶

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