ピックアップゼミナール

京都文化学科 小林 一彦 教授

[京都を楽しみながら、京都の文化を学ぶ]
京都が誇る伝統を五感で学び文化を継承していく

「京都に根づく一流の文化や人に触れ、伝統を五感で学ぶ。」小林ゼミが大切にしている学びのテーマです。例えば、日本三大祭のひとつでもあり、千年以上の歴史をもつ「祗園祭」への参加。祭りのシンボルである山鉾のうち、「函谷鉾(かんこぼこ)」のチームの一員としてゼミ生が参加し、保存会の方々と連携しながら祗園祭の運営を行います。函谷鉾を鮮やかに彩る工芸品や染織品を、観光客の方へ紹介したり、祗園祭を安全に執り行えるようにお客様を誘導したりします。祭りの準備期間から本番まで数カ月間、学生が主体となって活動し、伝統文化を肌で感じることができます。
また、行政や企業との連携も盛んで、百人一首のゆかりの地でもある、嵯峨・嵐山地域の音声ガイドアプリの作成に挑戦。アプリを起動させると、スマホのGPS機能をとおして、自動的に音声ガイドがスタートするというものです。アプリの開発にあたって、ポイントとなるような見どころ地点を検討するために現地調査をしたり、自治会の方々に取材し、地元の方しか知らない情報をナレーションに組込んだり。また、パンフレットも併せて作成し、デザイナーとも綿密に打合せを交わすなど、まるで社会人さながらの活動を行っています。
このように、成長の場は教室の外にも広がっています。京都の伝統文化や歴史の知識を、まずは座学で吸収し、実際に現地で体感することで、学びの理解がさらに深まります。教養を磨くだけでなく、礼儀やマナーを身につけ、社会人として堂々と活躍できる人へと成長していきましょう。
祗園祭にむけて役割を分担し、業務内容を打合せ。男女や学年に関係なく、意見が次々に飛び交う
対象地域でアプリを起動させると、スマホのGPS機能を通じて音声ガイドがスタート

京都文化学科 ヒューバート ラッセル 准教授

[Culture and Intercultural Communication]
英語のスキルアップだけでなく学んだ文化を英語で表現する

留学先で、郷土料理にチャレンジ。現地を訪れて初めて分かる、日本との食文化の違いもある。
今、世界では第2言語として英語を話す人々の数が、母国語として英語を話す人口を上回っています。私のゼミの目標は、英語のスキルを高めると同時に、日本をはじめとした、さまざまな国や地域の文化を英語で学び、英語で表現できる力を養うこと。そのため、授業は100%英語で行います。歴史や宗教、生活スタイルといった文化が、人々のコミュニケーションにどのように影響を及ぼしているのか。学生同士が英語でディスカッションを行いながら異文化への理解を深める授業では、いつも議論が白熱しています。それと同時に、学生それぞれが研究テーマを設定し、英語での資料やレポートの作り方を学びながら、自主研究を展開。また、留学前に現地の文化について研究したり、帰国後も留学先での経験を学生にプレゼンテーションしたり、留学での学びをより良いものにするための場を設けています。英語力やコミュニケーション能力を高めるだけでなく、英語を使って何かに挑戦したり、国際人として活躍したい人の成長をサポートします。

京都文化学科 鈴木 久男 教授

[京都の歴史をひも解く]
生きた歴史研究で育む、行動力とコミュニケーション力

京都は「生きた歴史」を学べる場所がいたるところにあります。例えば遺跡発掘調査が頻繁に行われている街は、日本全国にそう多くはないでしょう。行動力さえあれば、歴史をダイナミックに感じられる機会に満ちているのです。だからこのゼミでは、京都の街へ飛び出し、徹底したフィールドワークで歴史をひも解くスタイルを取っています。学生には調査を通して、その場にしかない空気感を肌で知る、必要な情報は自分の足で集めるという歴史を研究する者に必要な姿勢を身に付けてほしいと思っています。例えば、嵯峨嵐山にある薪炭商として400年間暮らしてきた小山家の住宅を訪ね、京都の経済活動や文化の一端を明らかにする研究。学生は生活空間に伺い、聞き取り調査をする中で、文献だけではわからない商家の伝統の重みや、長い歳月によって洗練された生活様式を知ることができます。また祇園祭をテーマとした調査では、東山区弓矢町で行われている甲冑展示を取り上げましたが、取材する中で人手が足りないことを知り、お手伝いしました。歴史とは人が紡いでいくものだから、当事者に直接会って聞き取ることが大事なのです。
一方で研究対象を深めるためだけではなく、こうしたゼミの活動を通して人間関係を構築できる能力を養ってほしいというのが、もう一つの私の思いです。ここに挙げた2つの研究でも、小山家や弓矢町の皆さんのもとへ何度も足を運ぶうちに、学生は世代も生活背景も異なる調査対象者と親しくなることができました。ゼミで培った行動力とコミュニケーション力は歴史の研究にとどまらず、社会に出た時、自分の道を切り拓く大きな武器となるはずです。

国際文化学科 竹内 茂夫 准教授

[ヨーロッパ古楽から見る西洋史]
音楽を軸に宗教や歴史などにアプローチ。楽器を演奏する「笛ゼミ」の側面も

「笛ゼミ演奏会」の様子。未経験者も簡単な楽器を手がけるなど、「全員参加で楽しみながら」がモットー
1750年以前の「古楽」と呼ばれる欧州音楽の歴史に関する文献を読みながら、音楽を中心に文化、宗教、政治、歴史の考察も深めます。2017年に宗教改革500周年を迎えたルターは歌や楽器が上手だったことなど、音楽から世界史のさまざまな出来事を見ることで、 これまでとは違った側面が浮かび上がるのが、この研究の面白いところです。当時の音楽について単に研究するだけでなく、実際に歌や楽器を使って演奏し、そこに込められた想いを理解するようにしています。「笛ゼミ」と呼ばれるのは、私自身もリコーダーやバロック・ギターなどを一緒に演奏するためで、学内での演奏も行ってこの研究の面白さを広めています。

国際文化学科 志賀 浄邦 准教授

[インドを中心とする南アジアにおける宗教と文化]
言語、宗教、食…多様性をキーワードにインドの実像にせまる

学生それぞれが、インドを軸にした多彩なテーマで興味を追究。発言の機会も多く、いつも和気あいあいとした空気に包まれている
ヨーロッパに匹敵するほどの国面積をもち、12億もの人口を誇るインド。準公用語として英語が普及している一方で、実は州ごとに母国語が異なり、同じ人種でありながらまったく言葉が通じない地域もあるのです。では、ヨーガ、カレー、IT産業、ガンジス川などのイメージをもち、多様性に富んでいるインドをひとつの国としてまとめてい るものは何なのでしょうか? それが、志賀ゼミで掲げている大きな研究テーマです。言語、宗教、歴史などの観点から、この問いに対する答えを導き出し、一見カオスにみえるインド文化の中にある、アイデンティティや思想について学びを深めていきます。ゼミでは、個人研究を進めるとともに、教室を飛び出してフィールドワークを行うことも。学びのスタイルも、柔軟に広がっています。

国際文化学科 井㞍 香代子 教授

[日本とラテンアメリカ:詩による交流をめざして]
ラテンアメリカで大人気の日本の俳句。その背景や理由とは

日本を代表する文芸である「俳句」。実は、メキシコやアルゼンチンなどのスペイン語圏でも、俳句が普及していることを知っていますか。 スペイン語で俳句を詠む学会が開催されていたり、アルゼンチンでは子どもに俳句を教えていたりと、多くの人から人気を集めているのです。このゼミでは、なぜ日本の俳句が日本から離れた地球の裏側で広まったのか、その歴史や背景をひも解くほか、ラテンアメリカを軸に、学生それぞれが興味あるテーマに向かって学びを深めていく個人研究も展開しています。世界遺産について研究したり、サッカーが好きな学生が、スポーツが盛んな理由を追究したりと、テーマもです。今、当たり前のように存在している文化も、長い時間や歴史を経て形成されてきたもの。そのことを理解すると、ものの見え方が大きく変わってきますよ。

国際文化学科 中 良子 教授

[文学作品による文化研究]
1本の映画を教材にそこに描かれている文化を多角的に考察

小説や映画などの文学作品は、異文化理解を深めるための有益なツール。作品を通して、その舞台となる地域や時代の生活様式、思想、社会背景といった文化に触れることができるからです。大切なのは、それらを「知る」だけで終わらず、作品に描かれている人間の普遍的な問題を自分のこととしてとらえ、行動に結びつける力を養うこと。そのためには、他者の意見を聞いたり、ディスカッションしたりすることが必要です。2年次では、1本の映画作品を教材として、さまざまな角度から考察。班ごとに設定したテーマに沿って関連資料の調査・分析を行い、研究成果を発表します。文化を学ぶことは、想像力を鍛えること。そこから、真の理解力や行動力も磨いていけるはずです。

国際文化学科 倉科 岳志 准教授

[ヨーロッパ思想・文化史研究会]
17世紀、南イタリアの歴史から今を生きる指針を見いだす

ゼミのテーマは「周縁から見た地中海世界~17世紀ナポリを中心に~」です。高校までの世界史は主に覇権国家を取り上げますが、光の当たらない周辺国から歴史を眺めた時、私たちは何を学べるのか。17世紀、沈みかけたスペイン帝国の体制下にあった南イタリアのナポリ王国は、言論抑圧、利権争い、内乱、ペストの流行などで国情は混沌としていました。ゼミでは近代化の優等生であるイギリスやフランスとは異なる道を歩んだ国の姿、厳しい状況下にあったナポリの人たちの営みを明らかにしていきます。そして「国のあり方と個人の生き方」という現代に通じる課題を、ナポリ王国の中に見いだすことができます。イタリア語に長けた学生は最新の文献を原語で読破し、学問の最先端にいる高揚感に包まれています。
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