令和元年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

前年度と同様、全体としては概して良好な結果が出ている。まず授業への参加率について、演習系の科目を調査対象としていることもあり、非常に高い数値が出ている(設問1(授業参加の程度):15回中12回以上参加した者の割合は82%)。設問2「履修するにあたってシラバスを確認したか」についても、81%の学生が「確認した」と回答しており、全学平均よりも高い数値となっている。一方、設問2-2(シラバスに記載された準備学習等の指示を参考に学習を進めた)の割合は、全学平均よりは高い数値を示しているものの、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を含めて58%となっており、シラバスの活用方法に関しては依然として教員・学生双方にとって改善の余地があると言えるだろう。準備学習等を行った時間について(設問3)も、全学平均よりは高くなっているものの、平均して2時間以上行っている学生の割合が30%と、昨年度秋学期(35%)よりもさらに低い数値となっている。学部独自の設問においては、設問4(グループワークの意義の実感)が74%(「強くそう思う」と「そう思う」を合わせた数値)、設問5(フィールドワークや調査研究の面白さの実感)が87%、設問6(文化に対する興味・理解の深まり)が91%となっており、科目・学科を問わず肯定的な回答大勢を占めていることがわかる。昨年度より新たに設定した設問7(本・文献を読むことの大切さの実感)については、「強くそう思う」+「そう思う」の割合が79%と今年度も高い数値を示している。一方、今年度より新たに設定した設問8(本・文献を読む習慣が身に付いたかどうか)については、「強くそう思う」+「そう思う」の割合が56%(80%以上の出席率の層ではさらに低い54%)となっており、本・文献を読むことの重要性は認識しているものの読書習慣として定着しているとは言い難いという現状が浮き彫りとなった。今後も、文化学部独自の取り組みである「むすびわざブックマラソン」プロジェクトと連携しながら、初年次から本(文献)を読むことへの動機づけ・意識づけ・習慣づけをさらに推進していくことが望まれるであろう。なお、今年度から新たに導入した自由記述項目「文化学部のカリキュラム改善に向けて、何か意見があれば自由に書いてください」の欄には、実現可能性は別として、カリキュラムの改善を望む多くの声が寄せられた。今後、自由記述の詳細について精査・検討し、学部のカリキュラム改善につなげていきたい。
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