卒業研究

学びが実を結ぶ4年間の集大成

「特別研究」では、担当教員の指導を受けながら実験と研究を積み重ね、一つの研究テーマを探究。試行錯誤を繰り返しながら、その成果を卒業論文にまとめます。

コンピュータサイエンス学科

プログラミング初学者を対象とした バージョン管理システムの教育支援

津崎 豪宏さん

ソフトウェア開発を行うとき、バージョン管理システムというものがよく利用されています。しかし、このバージョン管理システムは、ソフトウェア開発で必要となる知識である反面、初学者にはわかりづらく、使い方を理解するまで時間がかかります。この研究では、バージョン管理システムを学習するためのチュートリアルを作成し、そのチュートリアルを通してバージョン管理システムを体験してもらいます。それにより初学者には、今後実際にバージョン管理システムを使っていくためのきっかけにしてもらいます。
所属研究室 玉田 春昭 准教授

攻撃の検知機能つき 暗号回路の開発

神田 俊輔さん

スマートフォンやタブレットで買い物やチケットの予約、メッセージのやり取りを行っていますが、これらを安全に行うために、情報を暗号化して送ったり、受け取ったりしています。この暗号化はハードウェアを用いて行われており、この暗号化するハードウェアを攻撃者から守ることが私の研究です。普段は使われない特殊な文章が送られてきた時に、利用者に攻撃の危険が迫っていることを通知する回路を考案し、その回路をハードウェアに実装しています。
所属研究室 吉村 正義 准教授

ネットワークメディア学科

匿名化された人流データ分析への 機械学習手法の適用

杉原 崇之さん・森岡 新さん

スマートフォンなどから出されるWi-Fiの電波強度のデータをセンサーにより収集することで、街中での人の流れ(人流)を知ることができます。過去の人流データを分析することで、店舗への来客予測などができると考えられており、ショッピングモールなどでその活用が期待されています。私たちは大量に蓄積される人流データの効果的な分析方法を調べるため、今あるデータの中から未来や観測できなかったデータを推測することも可能な機械学習という手法を適用し、人流データ分析に取り組んでいます。
所属研究室 秋山 豊和 准教授

アンケート自動集計 ソフトウェアの開発

小林 亮太さん

紙のアンケートの集計作業は人間が実際に目で見て確かめながら行うのが一般的です。数枚程度の集計なら大した時間はかかりませんが、100枚、1000枚ともなるとその作業に膨大な時間がかかってしまいます。私はこうした面倒なアンケート集計作業を自動で行ってくれるソフトウェアを開発しています。ソフトウェアの使いやすさや回答されているかそうでないかの判別の精度はまだまだですが、将来的には精度をあげ、アンケート集計に欠かせない便利なソフトウェアを完成させたいと思います。
所属研究室 大本 英徹 教授

大学入試問題の 自動解答システムに関する研究

中田 涼介さん

「明日は晴れる?」のような、人間にとって自然な形で検索できる質問応答システムが開発されています。特に、大学入試問題の自動解答は、人工知能技術の性能向上が試される領域として、さまざまな研究が行われています。私は、大学入試センター試験の世界史問題を自動解答するシステムの開発に取り組んでいます。問題文には、解答するうえで不要な箇所が多く、コンピュータがその状態で正解を得るのは困難です。そこで、解答に必要な手がかりを問題文や下線部などから抽出し、正誤判断や穴埋めといったさまざまな問題に解答できる手法の研究をしています。
所属研究室 宮森 恒 教授

インテリジェントシステム学科

人工知能の 学習アルゴリズムの研究

木下 拓哉さん

大量のデータを学習して自ら賢くなる「学習型」の人工知能が研究されており、その学習のための手法として「進化的アルゴリズム」が注目されています。進化的アルゴリズムとは、生物の進化の過程に着想を得て考案されたアルゴリズムの総称です。生物が淘汰と世代交代を経て進化してきたことを模倣して、コンピュータ上のシミュレーションで人工知能の進化を試みます。進化的アルゴリズムには複数の種類があり、それぞれ一長一短があることから、本研究では複数アルゴリズムのハイブリッド化による進化効率の向上に取り組んでいます。
所属研究室 岡田 英彦 教授

3次元奥行きを推定する 神経ネットワークモデルの構築

芝田 賢さん

人は左右の眼に映る物体像の微妙なずれを手がかりにして、その物体の奥行きを推定しています。ノイズなどの影響で推定が困難な状況でも、異なる種類のずれ(位置ずれ、位相ずれ)を利用し、正しい奥行きを巧妙に推定できます。私は、コンピュータ上に神経ネットワークのモデルを構築し、適切な機械学習を行うことで、人の脳のように、これらの手がかりをうまく利用して、精度よく奥行きを推定するシステムの開発に取り組んでいます。人の脳神経系のしくみを模倣することで、柔軟で頑強な機能を持つシステムをつくりたいと思っています。
所属研究室 田中 宏喜 准教授

浴槽叩打音の識別による 新たなユーザインタフェースの研究開発

隅田 智之さん

浴槽のⅠoT化やスマートホームに関する研究の一つとして、研究室では浴槽の縁上面を機器などの操作場所(ユーザインタフェース)とする研究に取り組んでいます。その中で、浴槽の内部(裏側)にピエゾセンサ(振動センサ)を取り付け、浴槽を叩く際の音の違い(ノックしたり指先で叩いたり)を聴き分ける信号処理を施すことによる、浴槽を軽く叩くリモコン機能とその手法について研究しています。今は浴槽が対象ですが、手法自体は他の場所にも適用でき、反応速度も速いので、浴室に限らないさまざまな応用が期待できます。
所属研究室 平井 重行 准教授
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