平成27年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた
「重点テーマ」

今年度の重点テーマ・調査目的・期待する効果(春学期の集計結果を踏まえ、学部長が作成)

(1)テーマ

シラバスの趣旨徹底化と企業や社会とのつながり強化による教育の質の向上

(2)目的

今年度の目標は、一昨年からのシラバス充実化の成果をベースに、①授業中シラバスの活用、②授業内容と実社会とのつながりについての明確化、という二つの目標を掲げる。具体的に言えば、まずシラバスが単なるドキュメントではなく、授業の流れやポイント、学習すべき点などを網羅していることを、各授業時間中に学生諸君に示しつつ、実際の授業中に提示することで、シラバスの意味や活用方法を再認識させる。もうひとつは、経営学部として掲げている「実学」という側面を強化するものである。できる限りに科目・時間において、各授業の内容が実社会においてどのような場面でどのように役立つかという側面を、教員が授業ごとに示すものである。①と②を通じて、前年度報告書の課題(1)の改善も期待できると思われる。

(3)期待する効果

上記の二つの取り組みにより期待される効果は次のようなものである。まず、学生側にとっては、シラバスの授業中活用によって学生諸君が授業への関心度向上、毎回の授業内容の認識と喚起効果、自主的な事前事後学習への取り組みの促進、実社会と経営学との関係について理解向上などが期待できる。また、教員側にとっては、計画通りの授業運営、実社会と理論・学問領域の接点の模索機会、授業への参加度・関心度の向上などによる教育の質の向上が図れる。

中間報告

1.結果の総評

経営学部では1年生向けの「イントロダクトリー科目」および「イントロダクトリー科目以外の講義科目」についてアンケート調査を行った。設問7「総合的に見てこの科目の履修に満足している」の学部平均(出席回数80%以上を対象)において、イントロ科目では4.11(昨年3.94)、イントロ科目以外の講義科目では3.90(昨年4.10)であり、おおむね満足できる調査結果となったが、イントロ以外科目の数値が若干低下した。その他の項目については、今後精査して改善を行いたい。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

(1) イントロ科目およびイントロ科目以外の講義科目の共通課題

「身に付く力」が実感できたかということに関連して教員独自の設問を設定している教員が少なかったこと。

(2) 学生諸君へのシラバスに対する認識の徹底化

事前にシラバスを読んで受講する【設問2-2】をみると、イントロ科目が3.81(全学平均3.39)、イントロ以外科目が4.10(全学平均3.39)で大きく高い値で何れも全学平均を上回っている。また、学生のシラバスに関する関心度が高くなっており、学部の取り組みの効果が出始めていると判断できる。これまでの教務委員を中心に各教員のシラバスの精査を行って質の向上に努めた成果だと思われる。引き続き、講義中にシラバスの重要性を学生に説くよう努めていく。また、会計と財務関連のイントロ科目において事前事後学習が重要であると自覚する割合が高くなった。

(3) 企業や社会とのつながり

設問6で「企業や社会とのつながりを意識しながら受講することができた」との回答がイントロ科目で3.57、イントロ以外で3.56であったが昨年に比べて少し低いものであった。決して低い数字ではないが、実学重視の経営学部としては更なる向上を図りたい。

3. 2の各項目についての改善計画

昨年度と同様、教務委員会によるシラバスのチェック活動と共に、担当教員による指導を促すようにする。また、担当教員などと協力し、イントロ以外の科目などにおいても事後事前学習時間の充実化につなげていきたい。
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