総合生命科学部 バイオフォーラム2015開催(1月22日)

佐々木 宣哉 教授(北里大学獣医学部実験動物学研究室)

「腎臓病モデルマウスから学んだこと」

血液は、腎臓糸球体毛細血管壁に構成される濾過膜を通過する過程で浄化される。濾過膜は体内の老廃物を除去するフィルターとして機能する以外に、アルブミンを始めとする主要な血清タンパクを体内に保持するバリアとして機能している。濾過膜は、血管内皮細胞、基底膜、糸球体上皮細胞(ポドサイト)で構成されるが、ポドサイトの細胞突起末端の足突起間に形成される細胞間隙を結ぶスリット膜が、濾過障壁の中心的役割を果たしている。ポドサイトの障害は、タンパク尿を呈する腎炎やネフローゼ症候群を引き起こし、最終的には末期腎不全へと進展する原因となる。ICGNマウスはヒトの腎症悪性化の経過に極めて類似した病態を示す遺伝性モデルマウスである。本マウスはポドサイトの傷害により、タンパク尿、糸球体硬化症、尿細管間質性線維症、腎性貧血等を呈し、最終的に末期腎不全へと進行する。本セミナーでは、遺伝学的解析によって得られる腎症の発症メカニズム、対抗性メカニズムにふれたい。
日時 2016年1月22日(金) 10:30~11:30(10:15開場)
場所 京都産業大学 15号館1階15102セミナー室
交通 ※キャンパス内に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
交通アクセス
備考 事前申込不要・入場無料・一般の方の参加歓迎
主催 京都産業大学 総合生命科学部
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