理学部物理科学科談話会のお知らせ(2012.05.30)

下記のように物理科学科セミナーを開催します。奮ってご参集くださりますようご案内申し上げます。

日時 2012年5月30日(水)16:00〜
場所 京都産業大学理学部 会議室 2号館3階
講演者 嶋本 伸雄 氏(京都産業大学 総合生命科学部)
題目 熱力学に収まらないDNA-タンパク質結合〜DNA長依存性をもつ結合親和性
対象 教職員・大学院生

講演概要

 遺伝子発現のコマンドは、リプレッサーとオペレーターのように、タンパク質と遺伝子近傍DNA部位との特異的複合体の形をとる。この両者の結合は、遺伝子発現にかかる時間よりもずっと早いので、結合による調節は、特異的複合体の形成速度ではなく結合親和性を通して行われ、結合親和性はDNA結合タンパク質の最も重要なparameterである。DNA結合タンパク質の中には、DNA上を熱運動として1次元的にスライドして、特異的複合体を形成するものが有り、さらにその中には、見かけ上の特異的部位への親和性が、DNA長に依存するものが有る。このような依存性は、熱平衡におけるdetailed balanceに一見違反している様に見える。そのような結合の分子機構と物理的解釈、そして生物における生理的意義を紹介させていただきたい。

物理科学科 談話会世話人

 
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