理学部公開セミナー開催のご案内(2007年5月30日)
下記のように理学部公開セミナーを開催します。奮ってご参集下さりますようご案内申し上げます。
日時 | 2007年5月30日(水)13時30分〜 |
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場所 | 京都産業大学理学部会議室(2号館3階) |
講演者 | 福山 武志 氏(立命館大学) |
題目 | SO(10) GUT と ニュートリノ現象論 |
対象 | 学部生、大学院生も歓迎 |
講演概要
素粒子の標準模型は、広範囲のエネルギー領域で、高精度で観測に合う素晴らしい理論である。にもかかわらず、この理論にも適用範囲があることが分かってきた。
直接原因はニュートリノの質量であり、またB物理のCP不変性やミューオンg-2などの高次補正からもそれが示唆されている。また一方で、ヒッグスの質量不安定性や、多くのパラーメーターの任意性などの内的矛盾ないし不満も指摘されている。さらに結合常数の繰り込み効果による統一も説明不能である。
これらはすべて、より高エネルギーでより包括的な新しい理論に移行することを示している。それが SUSY GUTである。なかでも、筆者たちが提唱している、minimal SUSY SO(10) GUT は最も期待できる理論と考えられている。その理由は、実験に対するあいまいさのない予言性、言い換えると実験からの厳しい査定を受けて、一歩一歩進化しているからである。
そのプロセスをこの講演でご説明します。
物理学科 談話会委員