高谷康太郎 准教授

理学部 宇宙物理・気象学科

髙木征弘 准教授

金星を駆け巡る超高速の風、
スーパーローテーション解明へ!

暁の空に、薄暮れの夕空に、明るく瞬く太陽系第2惑星Venus(金星)。愛と美の女神の名を冠したこの惑星の環境はあまりに過酷だ。地表は大量の二酸化炭素がもたらす温室効果によっておよそ500度に熱せられ、その雲の上層部を時速350kmの風が駆け巡る。金星の自転速度の60倍にも達するこの風の名は「スーパーローテーション」。それがどこから来たのかは未だ明かされぬ謎のまま。京都産業大学の髙木准教授はある仮説のもと、世界に向かい、ひとつの「答え」を提示した。そして昨年末、探査機『あかつき』の、金星周回軌道への再投入が成功。いよいよ、不思議の風を完全解明する「答え合わせ」の瞬間が迫っている。それは同時に、太陽系の成り立ちと地球環境のいく末を知るうえで、重要な「答え」をもたらそうとしている。

金星を駆け巡る超高速の風、
スーパーローテーション解明へ!

暁の空に、薄暮れの夕空に、明るく瞬く太陽系第2惑星Venus(金星)。愛と美の女神の名を冠したこの惑星の環境はあまりに過酷だ。地表は大量の二酸化炭素がもたらす温室効果によっておよそ500度に熱せられ、その雲の上層部を時速350kmの風が駆け巡る。金星の自転速度の60倍にも達するこの風の名は「スーパーローテーション」。それがどこから来たのかは未だ明かされぬ謎のまま。京都産業大学の髙木准教授はある仮説のもと、世界に向かい、ひとつの「答え」を提示した。そして昨年末、探査機『あかつき』の、金星周回軌道への再投入が成功。いよいよ、不思議の風を完全解明する「答え合わせ」の瞬間が迫っている。それは同時に、太陽系の成り立ちと地球環境のいく末を知るうえで、重要な「答え」をもたらそうとしている。

金星探査機「あかつき」から最新データが続々

2010年12月、金星探査機『あかつき(PLANET-C)』の周回軌道への投入が失敗したとき、私は宇宙科学研究所にいて、管制室の前でモニターを見つめていました。逆噴射した『あかつき』が金星の影に隠れた後、それきり信号が途切れてしまい、現場は大混乱に。その後、金星の公転軌道の近くを漂う『あかつき』の信号をキャッチでき、希望はつながりました。あれから5年、再び軌道投入に挑戦したのが2015年12月。一回きりのチャンスでした。太陽からの熱や放射線の影響などで観測機器がダメージを受けている可能性もありましたが、うまく軌道に乗り、予想以上にクリアなデータが送られて来ました。

壮大なスケールで展開する気象現象の謎に挑戦

『あかつき』の主要な目的は、金星の自転速度の60倍にも達する猛烈な風、「スーパーローテーション」の発生メカニズムの解明です。この現象は1960年代に発見されていましたが、金星は濃硫酸の厚い雲に覆われており、その内部を地球上から見通すことができません。そこで私たちは、数値計算を用いた研究から、太陽によって引き起こされる熱潮汐波という現象が主因ではないかと予測しています。『あかつき』によって金星の大気運動を3次元的に把握できれば、それが正しいかどうかの答え合わせができるはずです。

遠くの惑星の気象研究が、地球の気象学につながっていく

実は、金星の気象も、地球の気象も、基本的には同じ方程式で動いています。大気物質も気圧も異なる金星では、何か特別なことが起こっているように見えますが、地球の大気運動の方程式も金星のそれと全く同じなのです。そのため、地球の天気予報モデルに金星の諸条件を当てはめれば、スーパーローテーションのような現象も説明できるはずです。しかし、実際はそうなっていません。それは、地球の気象学が、まだまだ不完全なものであることを意味しています。つまり、地球以外の惑星の気象現象の解明は、未だ不完全な地球の気象学を補強し、強化することにもつながるのです。

あなたが夢中になれることがきっと見つかる

宇宙の不思議を解明したいという好奇心が研究の原動力。ですから、皆さんが4年次に挑戦する「特別研究※」でも、自分が面白いと思うことを研究してほしい。京都産業大学には、銀河中心にあるブラックホールや非常に遠くにあるクエーサーの光、宇宙膨張など、とてつもなく大きなスケールの研究から地球の身近な気象現象まで、幅広い分野のユニークな研究者が揃っています。ここでなら、あなたが夢中になれることが見つかるはずです。好きな研究に打ち込むなかで夢中で論文を読み、想像力を働かせ、仲間と議論する。そんな経験から身につけた思考力やコミュニケーション能力、チームで助け合う姿勢は将来、社会人として生きるあなたを支える力となるでしょう。

※特別研究とは、4年間の学びをもとに各自が研究テーマを設定し、教員の指導を受けて研究を深め、卒業研究としてまとめるもので、理学部での4年間の集大成となる重要な授業です。

Challenging Voice

惑星の空の美しさを探究したい。
そんな好奇心が研究のテーマ。

理学部 物理科学科4年

石城戸 稚華さん

雲の美しさに魅了され、天文や地球気象について学びたいと京都産業大学理学部への進学を決めました。今は、惑星の雷にも興味をもっています。太陽系には地球以外にも大気をもった惑星が存在していますが、そこでも雷が発生するのか…。特別研究は始まったばかりですが、まだまだ解明されていない惑星気象の研究を目標に、雲物理や熱力学の勉強を頑張っています。京都産業大学の理学部には、惑星気象だけでなくさまざまな分野を専門にする教授がいらっしゃいます。学びたい分野が決まっていない人も、幅広い選択肢の中から、きっと興味や関心が見つかるはずです。また、先生方は学生たちの好奇心や学びたい気持ちに応えてくれます。私はもともと数学や物理が得意でなく不安もありましたが、授業の解説もわかりやすく、分からないことがあればいつでも丁寧に教えてくださいました。モチベーションの高い仲間たちと議論しあったり、課題解決に取り組むなど、刺激あるなかで、興味のあることを探究し続けられる環境だと実感しています。

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