平成26年度 秋学期 公開授業&ワークショップ 実施報告

実施テーマ

 動物育種の基礎
(優れた啓蒙普及活動を含む授業の紹介)

科目名

 動物育種学

「公開授業」の内容

 中人数(受講者70〜80名程度)の学部2〜3年次学生を対象とした動物育種学の講義内で、育種選抜の理論的説明や実際の応用例(ホルスタイン牛における劣性遺伝子の排除の可能性)について、パワーポイントスライドと板書と口演により、わかりやすく丁寧に解説された。

「ワークショップ」の内容

 以下のように代表される感想が得られた。

  • 理論(数式)と実際例が乖離しないような丁寧な説明がよかった。
  • 数式による説明や計算例が多く含まれていたが、非常にわかりやすい講義であった。聴講学生のほとんどが「寝ていない」のには驚いた。
  • 授業が一つの要点に絞られていて完結的でよかった。(講師によると、毎回「一話完結式」に編成しているとのことである)
  • パワーポイントによるスライドの提示だけではなく、板書による説明が効果的で、学生の注意度と理解が高いと感じた。

活動の効果を高めるための今後の方策

1.数式に対する学生の理解度は如何か?

 本講師からは「試験等の理解度評価の際にはノート・プリント類は持ち込み可とし、数式については単純暗記ではなく、その意味を十分理解させて応用を図らせている」と回答があった。

2,パワーポイントによるスライド(以下、パワポ)説明の功罪は?

 本講師からは「パワポは視覚情報が多すぎて、却って学生の理解力を削ぐ場合がある。その際に板書の適時挿入は、間合いを取ったり、学生が自力で理解するために有効であろう。特に数式などは教員が板書しながら説明していくことにより、学生の注意力と理解を喚起できる」との回答があった。

3.講義中に、いかに学生を寝かせずに興味・集中力を維持させるか?

 本講師からは、「これには名案はない。寝る者は寝る。ただし、毎回、講義終了時に、次週提出の課題を与えているので十分復習する機会はあると思う」との回答があった。

4. (理系では)化学/生物学やそれらの応用科学のように、一定量の基礎知識の事前習得を必要とする科目(すなわち、覚えさせてナンボ)については、本科目のように「知識よりも理解を重視」する場合とは教授方法が異なるのではないか?その場合の対応は如何に?

 本講師からは「授業の種類によっては事前にしっかりと知識を習得しておくことが必要であると力説している」との回答があった。

 
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