総合生命科学部 バイオフォーラム2014 開催報告(2015.02.04)

 2月4日(水)15号館15102セミナー室において、総合生命科学部バイオフォーラムを開催した。講演は、過去46年間にわたり、獣医師として動物感染病の病原体解析及び疾病予防の研究に携わり、動物用の様々なワクチン開発を推進してきた種子野 章博士が行った。種子野博士は現在動物用ワクチンメーカーであるワクチノーバ株式会社の取締役社長である。

 種子野博士は、日本国内における動物用ワクチンの市場の現状を詳細に紹介し、その背景についての詳しい興味深い解説があった。また、ヨーロッパの動物用ワクチンメーカーに比べると、国内メーカーの新製品開発は遅れる傾向にあり、市場開発能力も低いことなどが原因で、国外での競争力に弱いことが指摘された。しかし、国内メーカーは安定した生産能力を持っており、生産される製品は高品質であること、混合・多価ワクチンを開発する能力は国外の巨大メーカーに比べるとはるかに勝れており、国内メーカーの良い点を伸ばしてゆけば、アジアの動物用ワクチン市場でヨーロッパ系ワクチンメーカーと互角で戦えるのではないかという見通しを述べた。

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