総合生命科学部 バイオフォーラム2013 開催(2013.06.26)

 最先端の生命科学研究に触れてみませんか

中米諸国のシャーガス病予防圧作戦

 田原氏は55 歳の誕生日の前日、32 年間勤めた三共株式会社(当時)を辞して、中米のグァテマラで展開中のJICA(国際協力事業団)の熱帯病防圧研究プロジェクトに参加した。それまで三共鰍ナは、応用昆虫学の知識を生かすべく新規殺虫剤の国内導入、厚生省認可データーの収集、畜舎のハエ対策、都市河川のユスリカ対策などに携わってきた。1994 年(平成6年)8月、グァテマラにJICAの医昆虫学専門家(半年後リーダー兼務)として赴任した田原氏は、San Carlos University の研究者達とシャーガス病の媒介虫(サシガメ)の生態・分布・防除法の研究に従事することとなった。約5年間の調査研究で、サシガメ調査法の確立、サシガメのリスク家屋の洗い出し、サシガメの全国分布調査、防除法の確立などの成果が得られ、24 編の学術論文が生まれ、4名の研究者に学位を取得させることができた。その後、この研究成果を住民福祉に生かす方法が模索され、2000年からグァテマラで媒介虫防除が展開された。WHO(米大陸ではPAHO)の後押しもあって2003 年からホンジュラスとエルサルバドルで、2006年からニカラグアでサシガメ防圧作戦が展開された。この一連の防圧作戦に短期専門家として携わってきた。2000以降の防圧作戦には専門家とともに多数の青年達が海外青年協力隊員として活躍した。グァテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスでは大きな成果が生まれ、乳幼児や学童の死亡率の低減となって現れてきた。1999年グァテマラから帰って以来、JICA の短期専門家を続けながら害虫防除企業(PCO)でゴキブリの研究に従事している。本講演では中米諸国のシャーガス病防圧について講演する。


講師

医学博士 (株)フジ環境サービス 学術顧問
田原 雄一郎 氏

日時 2013年6月26日(水)
開場 12:45〜
開演 13:15〜14:15
場所 京都産業大学 15号館1階15102セミナー室
交通 ※キャンパス内に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
交通アクセス
備考 事前申込不要・入場無料・一般の方の参加歓迎
主催 京都産業大学 総合生命科学部
 
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