生命科学セミナー 開催(2012.11.28)
ボルナウイルスと宿主細胞との核内における攻防
演題 | ボルナウイルスと宿主細胞との核内における攻防 |
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演者 | 本田 知之 博士(京都大学ウイルス研究所 ヒトがんウイルス研究分野) |
日時 | 2012年11月28日(水) 16:00〜17:00 |
場所 | 京都産業大学 15号館1階15102セミナー室 |
世話人 | 京都産業大学 動物生命医科学科 西野 佳以 |
主催 | 京都産業大学総合生命科学部 |
要旨
生物は約40 億年前に誕生し、自然淘汰と多様性の獲得を繰り返すことで現在の姿に進化してきた。ウイルスなどの病原体とその宿主も、お互いに影響を与えながら現在まで進化してきたと考えられる。しかし、宿主ゲノムに感染の痕跡を残すレトロウイルス以外のウイルスと宿主との共進化の過程は大きな謎として残されている。
現在、多くのウイルス研究は、ウイルスと宿主細胞の相互作用(攻防)について進められている。本セミナーでは、細胞の核内に持続感染するボルナ病ウイルス(BDV)が内在性ボルナウイルス因子として発見されたその意義に焦点を当て、私たちの最新の研究内容を紹介し、BDVと宿主細胞との攻防の歴史について議論したい。