石井泰雄 助教らの研究成果が米科学誌デベロップメンタル・セル誌に発表

  総合生命科学部 石井泰雄 助教らが、「冠動脈および心外膜前駆細胞の心臓への進入過程におけるBMPシグナルの役割」について研究し、その成果が8月17日、米科学誌デベロップメンタル・セル誌に発表されました。

発表内容

 心臓が拍動を続けられるのは、心臓の筋肉組織に酸素(血液)をおくる冠動脈があるからである。冠動脈のもとになる細胞は、心臓とは別の場所に生じ、心臓まで移動して心臓を覆い、その一部が冠動脈になる。これまで、冠動脈の細胞がどのようにして心臓に到達するかは明らかでなかったが、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の石井泰雄研究員(現在は京都産業大学総合生命科学部助教)らのグループがその仕組みを明らかにした。研究成果は、米科学誌デベロップメンタル・セル誌に発表された。
 石井らは、ニワトリ胚を用いて、心臓の冠動脈細胞が到達する領域からは、骨形成タンパク質(BMP)2というタンパク質が放出され、冠動脈細胞はそれを感じてその方向に移動し、正しく心臓に達することを突き止めた。ニワトリと人の心臓形成過程はよく似ており、今後、冠動脈の再生医療などにこの成果が応用できるものと期待される。

 
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