結果分析・授業計画/改善に向けての取り組み(平成26年度 春学期)

1.結果の総評

 出席率80%以上の学生の成果実感度と満足度(以下、実感・満足度)には高い正の相関があった(r=0.88。因みに昨年同季の0.85とほぼ同じ水準)ので、成果があったと感じた科目は満足度も高いといえるが、この両者は同じ趣旨の設問であり、独立指標ではないと考えられる。今後の調査ではどちらかを省略しても大勢には影響しないと思われる。予習時間と復習時間の相関は高く(r=0.8程度)、予習が充実している場合は復習の時間も増えている傾向を示すと考えられる。しかし学習時間と実感・満足度の相関は高くなかった(r=0.3~0.4程度)。実感・満足度が低い(平均値−標準偏差x2付近および以下)と判断されたものは2科目あり、これらは昨年と同じ評価であった。そのうちの一科目では、予習・復習時間も短かった。講義内容に対する実感・満足度が低いから学習しないのか、あるいは、勉強不足で講義内容に対する理解力が低下し、その結果実感・満足度が低くなるのかは不明である。

2.調査結果にみられる本学部授業の課題

 1.の数値の分析以外に、アンケート内の意見・感想から課題を摘出すると、以下のように大別される。ほぼ昨年と同様である。

  • 学生の消極的、受動的な学習態度に原因があると思われるコメント
    授業の進行が速すぎる。覚える量が多すぎる。計算問題が難しい。範囲が広すぎる。教科書が高価すぎる。レジメがないので復習できない。板書が速すぎる。学習時間が少ない。
  • 教員に改善が求められるコメント
    声が聞き取りにくい。会話のメリハリがない。スライドや配布物の字が小さい。Moodleやビデオの積極活用、板書技術の向上を望む。

3.2の各項目についての改善計画

学生に対して

 予習・復習の励行。不明や不満な点は講義の場ですぐ質問するという積極的態度を周知徹底。

教員に対して

 講義時間に適した教授内容の厳選。予習復習範囲と内容の明確な指示。学生の立場に戻って教授資料(スライドや配布物)の内容を再点検。しゃべり方・板書技術など、教授基本技術の自己点検と研鑽。

改善に向けての取組(動物育種の基礎)

 
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