通訳サポート事業参加の感想

イタリア語専修4年生 春名 絵美

 三年生の時に留学経験がありましたが、帰国してからずいぶん時間が経っていましたし、授業もそれほど履修してなかったので、かなりイタリア語から遠のいていました。全く自信がなく、不安でいっぱいでした。

 

 初日、顔合わせで軽く打ち合わせをした際、自分の不甲斐なさを痛感しました。特にイタリア語を忘れているという事実以上に自分の日本語の乏しさに気づきました。

 

 でもそう言い訳ばかりで逃げるわけにはいきません。辞書を片手に、必死に通訳をしました。時にはうまく伝えられなかったり、理解できなかったこともありました。

 

 そして徐々に時間が経つにつれ、あることに気づきました。まずは、職人さんとコラボレーション先の方が、言葉は通じなくても分かり合えているということです。伝統産業の工場に何度か見学に行った際も、私の通訳なしに、機械を見ただけもしくはジェスチャーで、お互い理解していました。そういう光景を見て、純粋に素敵だなと思いました。もちろん細かいニュアンスだったり気持ちは言葉が必要なのかもしれません。でも、言葉なしでも通じるものがあるっていいなと感じました。

 

 そういう風に思うようになってからは、自分の中でいい意味でふっきれたと思います。初めのほうにはわからなくなると「どうしよう…」と口に出したり、困った表情になっていましたが、だんだんわからない時はわからないとはっきり言ったり、もう一度ちゃんと聞きなおしたりするようになりました。そして、自分の持っている能力の中で頑張ればいいんだと思いました。

 

 でももちろん不安もあったし、申し訳ない気持ちもありました。「プロの通訳さんだったら…」と考えてしまったりもしました。

 

 そんなある日、職人さんが私たちにある言葉をかけてくれました。それは昼食を食べている間の何気ない会話の一つだったんですが、「あなたたちは本当に優秀よ。ありがとう。」と言ってくれました。彼女にしたら何の気なしに言った一言かもしれませんが、わたしにとってその言葉は、忘れられない一言になりました。

 

 この三週間、通訳サポートの仕事以外にも非常に忙しく、あっという間でした。仕事の後にも街を散策したり、お土産を探したり、多くの時間を共有することが出来ました。

 

 このような貴重な機会を与えていただきまして、本当にありがたく思います。またぜひ後輩にも参加してほしいなと思いました。

 

 ありがとうございました。

 
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