ユヴァスキュラ便り5(服部 拓磨:国際関係学科4年)

外国語学部国際関係学科4年 服部 拓磨

ベオグラード空爆

ボスニアヘルツゴビナ

 無事に冬休みを使った旅行も終えることができました。今回は計9か国12都市を合計1か月使って回ってきました。旅は、ハンガリーから始まり、ボスニアやコソボなどを回ってきました。今回の旅行の目的は、紛争があった場所を自分の目で見て、考えそして感じてみたかったからです。戦争のあとは残っていましたが、紛争から何十年もたった今は、どこの国も新しい、近代的な建物が経ち、戦争の爪痕は昔の出来事として人々の心に残っているという感覚を受けました。ただ、心の傷はなかなか癒えていないという印象でした(若者を除いて)。旅行中にいろいろな人に出会って、様々なことを感じることができました。途中でたくさんのトラブルがありましたが、今ではどれもいい思い出です。

 今回訪れた旧ユーゴ諸国は、日本とは違い国と国とが隣接しており、数時間バスで移動しただけで、でまったく違う人々が住んでいます。彼らは、自分の文化を大事にしていて、誇りに感じていました。自分の国の話をし始めると止まらない人たちばかりでした。また、地域によっては隣の国と仲が悪いのか、バスが一日一便しかないところや、時刻表すら書いていないところもあり、旅行は計画的には進まなかったこともありました。旅行の話は尽きませんが・・・・

 旅行しているときにグローバル人材についてふと考えました。いったいグローバル人材とは何なのでしょう。 企業が求めているのは、会社の海外展開に使える人材、つまり英語を使える人だと思います。 しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか? 旅行をしてほかの国のことを知って自分で考える。地図の位置関係だけでは、理解することができないその国の風土、文化や人々の気質などたくさん学びました。 その感覚や理解は、旅行者一人一人違っていて、とれと同時にその国のとらえかたも人それぞれです。 旅行中に面白かったのは、それぞれの国の印象をお互いに話し合うものでした。 そして自分の理解も深めていくことができてさらに日本の中で得た情報での国と、実際に行って自分の目で見て触り感じた世界はまったく違うものでした。 僕は、これが本当のグローバル人材だと思います。 企業の思うグローバリゼーションとは違います。英語だけで来たら本当にグローバル人材なのでしょうか?少なくとも企業の観点からしたらそうなりますが、少なくともこの旅を通してその考えには疑問があります。

 さて、話はフィンランドに移します。フィンランドでも帰国後すぐに、授業が始まりました。先週の最低気温は―25℃ほどで、寒い感覚を通り越して痛いです。また、自分の吐息でまつ毛が凍ります。 そんな過酷な環境でも毎日学校に行っています。ここまで気温が下がると逆に雪は降らなく、地面も凍らないので安全なのですが、とにかく寒いです。みんなスノーパンツ、スーツを着て登校しています。 そんなフィンランド留学も気が付けばあと4か月ほどで帰国です。知らない間に、折り返し地点に来ていました。残り、半年で授業が終わり、たくさんの別れがありましたが、また同時にたくさんの出会いがあります。 一足早く日本に帰った人たちは、「日本が忙しなく、フィンランドの落ち着きが恋しい」や「そして時間にものすごくルーズになった」と話してくれました。日本に帰った時に、社会に適応できるか心配です。

 同回生は就活時期真最中ということで、僕もフィンランドでできることから始めようと思い、先日ある企業の説明会をSKYPEでしました。時差や、授業の関係があり無理をお願いしたのですが、1時間ほど会社の説明や、面接の話など聞かせていただきました。今は、場所は関係なく、企業とコンタクトが取れるのですね。テクノロジーって素晴らしいです。 少しずつ、社会に興味を持ち始めることができている今日この頃です。

では、授業に行ってきます。
hyvää päivän jatkoa hei hei

(2014年2月)

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