3年次・田中悠体験記

バリ・ウダヤナ大学留学中、3年次・田中悠体験記

ジャワ島で地震が起きた時、こちらはまだ午前6時前だったので、私は寝ていました。地震が起きたことを知ったのは、その日の午前中、前日に注文していたテレビが来ることになっていて、そのテレビの電源を点けて初めて見たニュースがジャワでの地震のものでした。最初見た映像は病院の前で、大勢の怪我をした人々が右往左往している映像でした。その映像はアチェで起きた津波の直後の様子と全く変わりありませんでした。まだまだテレビのインドネシア語を理解する程の語力を持っていない私には、何が起きたのか知るのに時間がかかりました。ようやく地震が起きたと理解できた時、どうしようもない気持ちが湧いてきました。これを説明しろといわれると難しいのですが…地震が起きた時、私は地震が起きたことにも気づかず寝ていました。


地震後、街の中では学生が募金活動をしているのをよく見かけます。私が通っているウダヤナ大学の学生も来週からテストが始まるにも関わらず、頻繁に見かけます。それは、地震発生の翌日から見られはじめ、現在でも続いています。彼らの行動力には驚かされました。アチェでの津波、ジャワ中部での地震…これら大きな悲しみを国民全員で乗り越え、『多様性の中の統一』を国家目標として掲げる多民族国家インドネシアが少しずつでも発展・復興していってくれることを願っています。


地震後、パソコンを開けると多くの人達からたくさんの心配のメールが来ていました。私の今回の留学が多くの人によって心配されていることを知りました。本当に 私をバリに留学させてくれた両親には感謝しています。その分、今回の地震により亡くなられた人々のことを思うと、胸が痛みます。その方々にも親、友人、愛する人がかならずおられたことと思います。全てのものを一瞬にして、奪い去った天災…本当に恐ろしく、人の無力さを痛感させられました。

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