紀之定 真理恵

中間報告書

 既に半期を終え、ケルン大学での留学生活も残すところ約半分となってしまいました。こちらに来てすぐにレストランで給仕のアルバイトを始めたこともあり、毎日が慌しく過ぎていきます。高校時代にバイエルン州のギムナジウムで一年を過ごしたことがあるので、こちらの生活には違和感なく馴染むことができたのですが、今回はホストファミリーの下ではないので様々な手続きも自ら行わなければいけないという点では苦労したこともありました。

 特にビザの申請がなかなか上手くいかず、人によって必要だと言うものが違うので何度も役所に通うことになりました。実は現在も二月半ばまでのビザしか持っていません。以前ビザを申請したバイエルンの役所からの書類が必要らしいのですが、その書類がなかなかこちらの役所に届かないそうでかれこれ二ヶ月近く待たされている状態です。また学生寮の部屋も当初は非常に汚れていて、入寮時に二、三日中に清掃が入ると聞いていたのですが一ヶ月待っても清掃されなかった為、直接学生課に行ってみたところ、もう少し待てと言われただけで何もしてくれませんでした。しかしドイツでは書類が全てだと以前大学で先生が仰っていたことを思い出し、文書を作成して提出してみたところ翌日に清掃業者が来てくれました。

 このようにドイツには少々杜撰な一面があることを今回の留学で知ることになりました。しかしこういった試練を経験することは決して悪いものではないと感じています。語学にゴールはなく、一生かけて学ぶものだと私は思います。しかし一年の海外留学で日本では決して経験できないような困難に当面し、挫折を味わい、それを乗り越えることで得られるものは非常に貴重であるはずです。逆境でこそ快調、今はそう思えるようになってきました。

 最後になりましたが、この留学を支援してくださる大学、そして先生方と職員の方々への感謝の気持ちを忘れず、残りの留学生活も引き続き勉学に精進したいと思います。来期は語学コースはもちろんのこと、もう少し大学の授業にも本格的に参加したいと思っています。

2010年1月
外国語学部ドイツ語学科
紀之定真理恵

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