名倉 伊吹(ドイツ)

ケルン大聖堂にて

ケルン大聖堂にて

 私は2/28〜3/23の約3週間、16名の京産生と共にドイツのケルンへと短期語学研修のプログラムに参加してきました。それに加え、今回のプログラム参加者16名の中でリーダーという立場で臨むことになりました。しかし、私にとっては初留学でもあり、初海外でもあったので不安でいっぱいでした。そんな中、ドイツへと向かったわけです。

 空港に降りたときから驚きの連続。身の回りに当たり前にある異国の文化。なんだか0からの出発のような気がして、気持ちは期待と不安の葛藤でした。文化の違いに関しては他の方がたくさん書いていると思うので少し,学習の面で私が衝撃をうけたことについて書きたいと思います。

 先にも書いたように、衝撃を受けたのが、もちろん文化の違いもそうですが他の国から同じプログラムに参加してきていた留学生たちの語学に対する意識の高さでした。ネパール、エクアドル、インド、インドネシア、イラン、スペイン、中国…他にも様々な国の人たちがプログラムに参加していましたが、すべての人に共通していえることでした。私がなぜそう感じたのか。自分自身に置き換えて考えてみてください、例えば英語の授業であれば先生が言ったことに対して、私たちは分からなくても分かったフリ、もしくは「これはこうなんだ」と無理やり理解しようとしたことはありませんか?他にも、分からないことがあっても質問せず次に進んでしまう。しかし彼らは違ってどんどん自ら発言していきます。「なぜ私の思っているこれでは駄目なのか」「この単語はどういう意味ですか?」などと、日本の授業では考えられない光景がそこにはありました。もちろん彼らも私たちと同じ留学生。ネイティブスピーカーと簡単に会話できるわけではありません。その中でも自分の持っている知識をフルに使い、発言している姿。うまく理解できず、頭を抱えて考え込んでいる姿。そんな語学に対する強い姿に私はたくさんの刺激を受けました。自分が学んでいる語学が日常で飛び交う中で、いかに自分がその環境を生かせるか、自分自身が積極的に語学の中へと飛び込んでいけるか。深く考えるきっかけになりました。

 ちょうど一週間が経ったぐらいに片言ではありましたがクラスの友達と少しずつ会話できるようになったとき、ドイツ語の楽しさを実感し始めていました。「この短期間でほんの少しでも理解できるようになったんだ。」そう思ったのと同時に今まで自分が2年間大学で何をやっていたのか。必修はとりあえず落とさなければいいやと、適当にドイツ語に取り組んでいた時間が頭をよぎりました。二年間もっとドイツ語に対して取り組んでいれば…。いまさらながら、自分自身に残念な気持ちでいっぱいになりました。 ここでもし、留学のことを考えつつこの記事を読んでいる方がいらっしゃったら、ぜひ行ったらいいと思います。たかが三週間しか留学していない私が言うのもおかしな話ですが、たかが三週間でも僕はドイツ語に対する意識が変わりました。身でもって学習していくことの大切さを体感すること。今回の短期留学で気づけました。それだけでも私は有意義な三週間だったと思っています。

 そして何よりも、この短期語学研修に共に参加した16名の方々とアーヘンやベルリン、ボン、ベルギーなどに行ったこと。授業終わりに寮の部屋に集まって、おのおのドイツに来て思ったこと、やろうと思ったことや、たあいもない話をしたこと。いつも皆で集合場所にしたケルン中央駅と大聖堂。気づけばすごく慣れ親しんでいたノイマルクト。こんな思い出をみんなと過ごせたことは、僕の記憶の中でまるで夢のように、でもはっきりと残っています。三週間共に過ごしたみんなに感謝でいっぱいです。ほんとうに素晴らしい経験、学習、成長ができた三週間でした。

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