中西 絵里加(ドイツ)

 ライプチヒで暮らし始めて、はじめのうちはドイツ語もまったくできないし、ライプチヒではあまり英語も通じないのでとても不安でした。あんな絶望的な顔でマクドを食べたのは初めてです。

 学校が始まり、クラスにも慣れてきたころには、もうライプチヒが大好きになっていました。私たちがドイツ語を学んだインターダフという語学学校は、出席、授業態度などとても厳しく、授業は毎日8時から1時15分までと、ほかのところに比べて長くて、しかも毎日宿題もどっさり出るし、とても辛かった。

 しかし、先生がみんな本当にとても優秀で、熱意もあり、尊敬できる人ばかりでした。 その上、ドイツ語だけではなく、歴史(ナチ時代やベルリンの壁が構築された背景など)などの授業をしてくれたり、ライプチヒの人々の生態を調査するプロジェクトをしなければいけなかったり、とても充実していて、最初と比べて自分でも驚くほどに、ドイツ語が伸びていました。

 試験前には勉強漬けでストレスで体調が悪くなったり、ハゲたりしましたが、それもとっても良い思い出です。試験に合格したときはほんとうに驚きましたし、うれしかったです。
 ライプチヒという街は、個人的には、観光するような街ではないと思っています。どちらかというと、午後にゆっくり散歩したり、夕食の買い物をしたり、 暮らすにはとても良い街だと思います。なんといっても、食料品が安いので自炊をするのであればかなり安く暮らせたりします。
 環境もとても、とても良く、私は自転車で少し遠出したり、学生寮の裏の森と湖に散歩に行くのが最高に幸せに感じていました。(パンくずを持って鳥にエサをあげたりする。)
 もちろん、冬は厳しくマイナス20度の寒さには生命の危険さえ感じることがありましたが、それでも私はドイツの気候のほうが好きです。
 ドイツ人の友達、語学学校の友達にもほんっとうに恵まれて、確かに辛いことのほうが多かったのですが、トータルでとても充実していたと思います。

 あと、ライプチヒは東側のドイツの街を旅行するのにはとても好条件です。鉄道会社の特別なカードを作れば電車代も安いし、どこへでも行けてしまいそうな気持ちになります。
 その中でも私のオススメはエアフルトという小さな街です。小さな街なので、半日もあれば十分見て回れるのですが、教会のステンドグラスがこの世のものとは思えない美しさです。あまり派手ではないのですが、とにかく美しいです。
 また、この街には城があるのですが、そこから見える景色もまたとても美しいのです。夏の天気の良い日に行くのがやはり良いのですが、雪の振る日に行くのも、なかなか乙なものです。

 旅行はたくさんしましたが、結局私はライプチヒ、ライプチヒ近くの小さな街エアフルトが一番のお気に入りです。みなさんも是非ドイツにお越しの際は、自分のお気に入りの街をつくってください。
 結局住めば都な感じで、自分の滞在する街が一番だと思うんですけどね。

 ここには到底書ききれないくらい素晴らしいこと、腹の立つこと、悲しいこと、喜んだことがたくさんありました。
 この1年間は私の人生の大切な経験です。

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