私にとって、この留学の一番の成果は、英語力が上がったということです。ニュージーランドでの約九か月間、どこへ行っても英語が聞こえてくる環境のなかで、授業以外でも、クラスメイトと出掛けたり、メールで連絡をとったりと、毎日英語を使ってきて、英語力がアップしたことをとても感じます。そして、ニュージーランドで語学学校に通いながら生活してきて、強く思うのは、自分の意見を持ち、それを伝えるということがどれだけ大切かということです。留学中いつも感じていたことなのですが、日本では、何も言わなくても、自分の考えていることや、思っていることは、ある程度相手は、察してくれるし、理解してくれます。しかし、ニュージーランドでは、言わなければ、何も伝わりませんし、意見を求められることがとても多いです。ニュージーランドだけではなくて、サウジアラビア、中国、韓国、タイ出身のクラスメイトと話していても、みんなしっかり自分の価値観、考え方を持っています。私も、もっと積極的に自己主張していかなければならないということを学びました。それだけではなく、それぞれの国の宗教、国民性、価値観について話す機会があり、日本にいたときには考えられないほど、自分の物事に対する考え方、視野がとても広くなり、語学ではないところでも、自分が成長できたと思います。

　留学に行く前は、長期的に日本を離れなければならいので、新しいまったく異なる場所でうまくやっていけるのか、とても不安でしたし、留学に行くことを迷っていましたが、留学中でしか得られない経験や出会いがたくさんありました。たとえば、ホームステイ先の家族に牧場に連れて行ってもらって、牛の乳搾りや、アルパカや羊にふれあうという本当にニュージーランド！な体験をすることができましたし、帰ってきてからも連絡を取り合う友達もできました。最後にみんなでお別れパーティーをひらいてくれて、各国の料理を食べたり、しゃべったりした時間、サプライズでもらったメッセージの寄せ書きは一生の宝物です。たのしいことばかりではなく、つらいこともありましたし、ニュージーランドに来てすぐのときには、日本に帰りたくなることもありました。でも、いま約九か月間の留学を思い返してみると、その全部が忘れられない、いい思い出になっていますし、その思い出が自分の中の何かを変えてくれたような気がします。正確に何が変わったかを説明するのは、すごく難しいのですが、留学する前とは全然違う自分になったことを感じています。